毒は餌が原因?猛毒を持つ美味しい高級魚トラフグ

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トラフグのイラスト
高級魚と聞くとどんな魚を想像しますか?
色々な魚が挙げられると思いますが、中でもある程度入手が容易で高級な魚と言ったらやっぱりこの魚でしょう。
今回はトラフグの紹介をします!

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生態

大きさ:70cm・体重1〜2kg
寿命:約10年
生息地:太平洋北西部・日本海西部・黄海・東シナ海

トラフグの特徴


湾内に多く生息し、成長するまでは河口の汽水域にもいるトラフグ。
「フグの王様」と言われるだけあって、フグの中では一番高級なフグです。
もう少し特徴を見てみましょう。

猛毒を持つ

フグに毒がある事は有名ですよね。
トラフグも例に違わず毒を持っており、

特に肝臓と卵巣にはテトロドトキシンという神経毒を持っています。

腸にも少し毒があるのですが、主に食べられる部位の筋肉と皮膚を精巣は無毒です。

地域で違う呼び名

地域によって呼び名が違うのもトラフグの特徴ですよね。

てっぽう(大阪)、がんば(長崎)、ナゴヤ(瀬戸内)、きたまくら(高知)
ジュッテントン(鹿児島)、トミ(千葉)、ふく(下関・福岡)、他

“ふく”は今でも下関に行くと、そこら中で表記されているのを見かけます。
大阪で、「てっちり」や「てっさ」という表記があっても、“てっぽう”とフグのことを表記しているのをあまり見た事がありません。
これだけ色々な呼び名があっても、今も呼ばれているかは分からないですね。

フグと言えば下関?

フグと言えば、下関が真っ先に思い浮かびませんか?

以前、アカムツ(のどぐろ)の記事を書かせて貰った時に、下関はアカムツもトラフグもあっていいなという話をしました。
「一年通して旬!美味しすぎる魚アカムツ(のどぐろ)」はこちら
ですが、実は下関って漁獲量でいうとそれ程多くないのです。
下関には、フグに特化した業者が多く、日本中から下関にフグが一度集まるという流通経路が確立されている為、“フグと言ったら下関”というイメージがつきました。

トラフグを使った料理

フグは臭みもほとんど無く、身もしまっていて、めちゃめちゃ美味しいですよね。
ただし、上述した猛毒を持つことから、資格が無いとさばく事が出来ません。
鮮魚店である程度さばいてもらったのを買ってくるか、食べに行くかしないといけないトラフグですが、一体どのような食べ方が出来るのかご紹介します。
※私は関西人の為、関西で見かける名称で紹介させて頂きます、ご了承下さい。

てっちり(ふぐ鍋)


ふぐの鍋です。
ふぐのプリッとしまった淡白な身がポン酢にめちゃめちゃ合う!
魚の鍋で、唯一アラの部分でも大好きな鍋。
白子が用意されていたらもう何も言うことがありません!

てっさ(ふぐ刺し)


ふぐの刺身です。
大きいお皿一面に薄く造られた刺身が並べられているのを、いっぱい取って食べるのに誰しも憧れているはず。
皮の湯引きも、コリッと美味しいです。

ひれ酒


炙ったヒレを熱燗に入れる、ただそれだけ。
ただそれだけなのに、本当に美味しいひれ酒を飲もうと思うと、奥が深い。
炙り過ぎても苦くなるし、弱いと生臭い…。
なかなかベストなひれ酒には出会えない。

河豚の卵巣の糠漬け

石川県で食べられる調理法で、1年以上の塩漬けをし、その後糠につけ込んだ珍味。
私もまだ食べた事がないのですが、その味が気になるところ。
卵巣の毒がこの製法で何故消えるのかは、解明されていない模様。

毒を持たないトラフグ

上述しましたように、フグは毒を持ちます。
しかし、毒を持たないトラフグがいる事をご存知ですか?
実は養殖でそれが可能となるのです。
トラフグは、もともと毒を持つ生き物ではなく、餌として摂取した貝やヒトデが毒を持っており、その毒を蓄積する事で、毒を持つようになるのです。
なので、そういった餌を与えず養殖を行う事で、無毒のトラフグを作り出す事が出来るのです。

トラフグと日本人の付き合い

日本人は古くからトラフグを食してきました。
縄文時代の貝塚から、トラフグの骨が出てきているので、縄文時代の日本人もトラフグを食べていたと言われています。
しかし、

ある期間、全く食べられていないという話をご存知でしょうか?

それは、天下を取った豊臣秀吉によるもので、朝鮮出兵に向けて進軍中の家来が下関でフグに当たり、被害が出ました。
当時、どこの部位がダメかは分からなかったので、

全面的にフグを禁止にしました。

時は流れ、初代総理大臣の伊藤博文が、下関で食べたフグがあまりにも美味しかった為、豊臣の時代から続いた禁止令を解いたのです。
これにより、多くの人が現在フグ料理を楽しんでいますが、フグ料理として楽しんでからは、まだ100年ぐらいの歴史しかなかったのです。

まとめ


いかがでしたか?
てっちりを食べたくなりましたよね。
今回ご紹介した生き物は、いつもの生き物の紹介記事と違い、食材としての目線が強くなりすぎたかもしれません。
トラフグと言ったら下関と思っていただけに、漁獲量が少ない事に驚きますよね。
食べ方も色々ありますが、淡白なプリッとした白身は、クセも全く無く美味しい。
“フグの王様”だけではなく、“魚の王様”と呼んでもいいかもしれませんね!

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