新米の時期だから言いたい米という日本人の心

新米の時期だから言いたい米という日本人の心


もう暑さもだいぶ落ち着き、秋を感じられるようになってきましたね。
ついこの間まで青々としていた稲も穂をつけ黄金色に揺らめいていますよね。

早い地域では収穫も終わり新米も出回っているのでは無いでしょうか?

私の家にも新米が届き、秋を感じるようになりました。
今回は日本人の主食でもあります、米の話です。

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新米と古米

よく、「新米」とか「古米」とかいう言葉を耳にしますが、どう違うのでしょうか?
新しいのが新米で、古いのが古米っていうイメージはありますよね。
では、

どこまでが「新しい」のか、どこからが「古い」のか。

実は明確な定義は無いのが実情です。
以前は、「米穀年度」と呼ばれる区切りで新米と古米を分けていましたが、この米穀年度というものは、11月から翌年の10月までを一つの年度と区切っているのです。
分かりやすく言いますと、11月に収穫した米は来年の10月になっても新米なのです。
しかし、

10月に収穫した米は翌月の11月には古米になるのです。

近年では、

11月までに米の収穫を終えている農家さんも多く、こう言った区切りはあまり使われなくなった為、明確な定義が無くなりました。

なので、最近では新米と言っても曖昧で、秋に収穫した場合、収穫から年初、業者によっては春先ぐらいまでを新米と呼んでいるようです。

地域別米の生産量トップ5と有名な銘柄

米と一言で言っても色んな銘柄が日本にはありますよね。
生産量の上位5つの地域とその地域で収穫出来る有名な銘柄を、作付け面積の上位3つから見てみましょう。

1位 新潟県

新潟県といえば「米」と言っても過言ではないだけに、やはり生産量は1位です。

収穫出来る銘柄の作付け面積上位3つは、

「コシヒカリ」「こしいぶき」「ゆきん子舞」

2位 北海道

北海道はその広大な土地から収穫量も多く、また品種が多いのも特徴です。

収穫出来る銘柄の作付け面積上位3つは、

「ななつぼし」「きらら397」「ゆめぴりか」

3位 秋田県

秋田県はオールマイティーに使用できる「あきたこまち」を始め、

秋田の米は美人を育てると言われているぐらい米も美しい米が多いです。

収穫出来る銘柄の作付け面積上位3つは、

「あきたこまち」「ひとめぼれ」「めんこいな」

4位 山形県

山形県はお寿司のシャリに抜群の硬さとあっさり感を持つ「はえぬき」から、

もっちり柔らかい品種まで幅広く作付けしている事が特徴です。

収穫出来る銘柄の作付け面積上位3つは、

「はえぬき」「ひとめぼれ」「つや姫」

5位 茨城県

茨城県はその豊かな風土と気候から、関東随一の米どころとなりました。

上位5つの中で、いち早く新米が出回ります。

収穫出来る銘柄の作付け面積上位3つは、

「コシヒカリ」「あきたこまち」「ゆめひたち」
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米の消費量世界ランキングと日本を比較

少し話が脱線してしまいますが、我々日本人は米が好きという人が多いですよね?
主食が米だという人も多いと思います。
そんな日本人ですが、

どれぐらい消費していると思いますか?

国際連合食糧農業機関(FAO)の発表によりますと、

日本人の1日の米の消費量は、118(g)で49位です。

米を炊いてご飯にすると、大体2倍ちょっとの重さに増えます。
グラム数で言われても、あまりピンと来ないですよね?
コンビニのおにぎりが大体100(g)ぐらいの重さ。
ですので、日本人の米の消費量はコンビニのおにぎり2〜3個ぐらいです。
消費量49位と聞いて、「おいおい日本人だろ?もっと米を食えよ!」と思った方も、もしかしたらこれぐらいの消費量ではないですか?
では、諸外国の米の消費量はどれぐらいかと言いますと、

一人当たりの1日の消費量が一番多い国は、バングラデシュの472(g)です。

炊いて、コンビニのおにぎりで換算すると、1日に10個程コンビニのおにぎりを食べている計算となります。
普段普通に食べている日本人の米の消費量って米を主食としている他の国からしても、あまり食べていない事が伺えます。
ちなみに日本のパンの消費量は世界で10番目です…。

魚沼産コシヒカリとは

日本人なら誰しもが耳にしたこともあるであろう「魚沼産コシヒカリ」。
最高級の米というイメージが強く、多くのファンもいる米のブランドです。
新潟県の魚沼地域で収穫されるコシヒカリを指すのですが、日本穀物検定協会が制定する米食味ランキングで、現在の制度が導入されて以降28年連続「特A」という最高評価を得ていたのですが、

2017年産のランキングで初めて降格し、「A」の評価となっています。

今年(2018年)の新米がどういう評価を得るか期待が高まりますね。
「特A」の評価を受けた米の品種が、2017年産のもので43品種ありますが、それでも魚沼産コシヒカリほどの強い印象が得られません。
日本人の米に対しての欲求が減ってきているのかもしれませんね。

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増える魚沼産コシヒカリ

そんな魚沼産のコシヒカリですが、

生産量よりも流通量の方が多いって知っていました?

なんとも不思議な米ですよね。
収穫してからも、どんどんどんどんと増えていく夢のような米なのですから。
最終的には、生産量の数十倍が流通されているのです。
そう、

ほとんどが魚沼産と偽装した米なのです!

産地偽装は様々な農産物や畜産物や海産物で話題となりますが、特にこの米の偽装は酷い模様です。

魚沼産のコシヒカリだけに限らず、全ての米が疑わしくなる程の偽装が蔓延している模様です。

これでは日本人の米離れが進んでいくのも納得出来ます。
日本人に米を食べるように言う前に、産地の偽装を無くす努力をするのが先だと思います。
美味しくて安全なものを食べたいという意識はみんなが持っていることです。
ただ、騙されて偽物をつかまされ、知らず知らずに健康を害するようなものを摂取させられるぐらいなら、初めから体に悪いと分かっているジャンクフードを食べている方がいくらか精神的に健全です。

美味しい新米を手に入れるには?

この季節に美味しい新米を手に入れる方法を考えてみましょう。
上述したように、米の偽装には酷いものがあります。

スーパーで袋に「新米」と表記して売られているものにも、古米が混ざっているケースが多発しています。

ネット通販は特に注意が必要と言われているぐらい、米の偽装はつきものです。

こんな状況で一切の偽造米を掴まされずに美味しい新米を食べている人はどれぐらいいるのでしょうか?

冒頭でも軽くお伝えしましたが、私は今年の新米を知り合いから送って頂きました。
私は米を業者からはあまり買った事がありません。
美味しいと思える米が無いからです。
知り合いが収穫した米はそれほど大した品種ではありませんが、それでもスーパーや米屋さんで買ってきたものより断然美味しいのです。
それでも、頂いた米が無くなった際、次に送って頂くまでには、米を買わないといけないのですが、いつも「これ何割中国米のコシヒカリかなぁ?」と言って買っています。
JAが中国米を混ぜる時代です。
要するに、

美味しい新米を手に入れようと思ったら、米を栽培されている方と知り合いになるしか無いのです。

知り合いから頂いたり、米農家さんと友達になって買わせてもらったものは、何か他の米をブレンドしているような事は確実にありません。

まとめ

せっかくの新米の時期なのに後味の悪い内容となりました事をお詫び致します。
美味しいお米を食べたい私の気持ちが溢れに溢れてしまいましたね。
私の知り合いは商売で米を作っているわけでは無いのですが、一度この安全安心の米を食べさせてもらってから、世の中に出回っている米に憤りを感じて仕方がありません。

米って日本人の心ではありませんか?

消費量を回復させるにはまず、信頼を回復しないといけないと感じました。

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