コロナの今だからこそ花火の歴史と文化の知識を深め来年(2021年)以降の花火大会を100倍楽しもう!

コロナの今だからこそ花火の歴史と文化の知識を深め来年(2021年)以降の花火大会を100倍楽しもう!


夏の風物詩として有名な花火。

7月から8月にかけて、全国で花火大会も数多く開催されます。

多くの方が夏に花火大会に行き、その幻想的な光景に胸をときめかせ様々な楽しみ方をされていると思います。
そんな花火大会ですが、

2020年の今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響からほぼ全ての花火大会が開催の中止を決定しております。

本来なら私も花火大会に足を運び夏の風物詩を楽しみたいところでしたが、こればかりは仕方がありませんよね。
なので私、今年は花火・花火大会の知識と期待を増やし、コロナウイルスが収束し花火大会が開催されるその時の花火大会を100倍楽しめるようにしようと考え、今回の記事を作成致しました。
そもそも花火ってなんだろうというところから、世界の花火、日本の花火の歴史、そしてコロナウイルス収束後に行きたい花火大会に関する情報をまとめましたので、読んでいただければ幸いです。

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そもそも花火とは

まずは「そもそも花火ってなんだろう?」という素朴なところから考えてみましょう。

花火は、火薬と金属の粉末を混ぜて包んだものに火を付け、燃焼と破裂時の音や火花の色、形状などを演出したものを指します。
この金属を混ぜるというところが、小学生の時に習った炎色反応を利用していて、異なる金属の種類を使用することで様々な色合いを出すことが出来ます。
「小学生の時に習った~」というところで、作り自体単純なものだと分かりますよね。
これを何千発、何万発と打ち上げる事であんなに綺麗な花火大会を演出したり、他にもイベントなどの開催を告げる時や、祝砲の代わりにも使われています。

ちなみに英語で花火は“fireworks”と言いますが、“花”という表現はありません。

花火の形に“菊”や“牡丹”等の花を関したものが多くあり、火であることを前面に持ってくるのではなく「花」であることを前面に出している表現が、愛でるものの対象のようで、日本人らしく感じますよね。

世界の花火の歴史と文化

花火が現在のような愛され方をする過程にも興味はそそられます。
世界にはいろいろな花火がありますが、

その種類や用途は国によって違います。

もともと武器として用いられていた火薬が、長年の時を経て、世界中で愛される花火へと進化していきました。
世界の花火の歴史と文化をまずは日本を除き、

  • 中国
  • ヨーロッパ
  • アメリカ

で少し紹介してみましょう。

中国の花火

まずは花火のもととなる火薬を発明した国、それは中国です。

今日の観賞用の花火ができるずっと以前から爆竹が魔除けとして使われておりました。
花火の起源について諸説はありますが、一般的に花火のルーツを探ったときに古代中国の狼煙(のろし)が起源とされ、それは当初煙による通信手段でありましたが、火薬の技術の発達とともに花火が誕生することとなっていきました。
現在は日本の花火製造技術を取り入れて打ち上げ花火の生産も増えています。

ヨーロッパの花火

中国の火薬技術が後に世界中に広がっていくことになるのですが、ヨーロッパに伝わったのは13世紀以降で、初期のものは祝砲の音を大きくしたり、煙に色などがつくようにしたりしたものだったと考えられています。
ヨーロッパでの主な生産地はイタリアで、火薬と花火製造が盛んに行われてきました。
鑑賞用の花火は14世紀のイタリアでフィレンツェに始まるとされおり、キリスト教の祝祭で用いられる人形に口から火を吐く仕掛けのために用いられたとされています。
16世紀にはイングランドで花火の技術が大きく進歩し、

さらに17世紀になるとポーランド、スウェーデン、デンマークなどに花火学校が設立されるまでに至りました。

ヨーロッパの花火はロケットか茶筒のような形をした円筒形であることが多く、そのため日本のような丸い大輪の花のようにはならず、柳のような形になります。
一応鑑賞用の花火ではあるものの、

日本の場合の花火は花火そのものを鑑賞することが目的ですが、ヨーロッパの場合は庭園や建造物のライトアップをするといった演出することを目的として使用されてきたというところで文化の違いがあります。

アメリカの花火

アメリカでは新年や独立記念日に花火が打ち上げられます。

通常は花火の販売や使用を禁止している州でもこの時ばかりは許可されています。
イベントやショーなどを盛り上げる効果として花火が使用される事がありますが、花火そのものを楽しむ日本での花火の捉え方というより、ヨーロッパ的な捉え方です。
花火はあくまでも「何かを盛り上がる為のツール」といったところでしょうか。

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日本の花火の歴史と文化

次に本題と言ってもいいでしょう、日本の花火の歴史と文化に迫っていきたいと思います。
まずは、日本において花火の初使用が、いつ、どこで、どんな機会に行われたのかは定かになっておりませんが、残っている記録から、

  • 室町時代
  • 安土桃山時代
  • 江戸時代
  • 明治以降

と段階的に花火の歴史を見ていきましょう。

室町時代

古い記録としては、室町時代の公家万里小路時房の日記「建内記(建聖院内府記)」の1447年5月5日(文安4年3月21日)条に、花火のようなものが披露され称賛したという記述があります。
この時代は足利義教によって日明貿易が再開されており、花火も大陸から持ち込まれていたとも考えられており、

少なくとも小学生の歴史の授業で習った「1543年の種子島に鉄砲が伝来」以降、鉄砲や火薬とともに鑑賞用の花火が伝来したとされています。

安土桃山時代

本能寺の変があった同じ年でもある1582年4月14日(天正10年3月22日)には、ポルトガル人のイエズス会宣教師がキリシタンを増やすための盛大な公開イベントで花火を使用したとした記述も残っており、

復活祭では当時の人々は初めて見る花火に足を止めて空を見上げていたようです。

日本で一般人が初めて花火に触れたのはこの辺りではないかと思います。
また、米沢城で伊達政宗、駿府城で徳川家康が花火を鑑賞したという記録もあります。
そして日本で初めて独自に花火を開発したのもこの時代と言われていますが、

戦が多かった時代に火薬を花火に使うはずがないという意見もあるようです。

しかし、火薬自体も大量に生産されていたので、大量にではなくとも花火自体は作られていたのではと私は思っています。

江戸時代

そして時代が進み、関ケ原の戦い、大坂の陣が終わり、俗にいう江戸時代になると、

本格的な戦がなくなってくると花火を専門に扱う業者も登場してきます。

1648年には幕府が隅田川以外での花火禁止のお触れを出しているので、花火はその当時にはすでに文化として確立されてきていたのではないかと思います。
その後地方へ花火が浸透していき、1659年に「かーぎやー」の掛け声で有名な鍵屋が登場し、大型の花火が研究されていくことになります。
その後、1810年に「たーまやー」の掛け声で有名な玉屋が鍵屋から暖簾分けされ、二大花火師の時代が始まります。
当時の花火には花火業者が上げる町人花火とは別に、各地の大名が配下にしていた花火職人に作らせた花火もあり、それを武家花火と呼びました。
各大名は他の藩と競うように花火をあげていたので、この辺りには現在のような花火大会の原型が出来ていたのではないでしょうか。
ちなみに、

人気のあった仙台藩の花火を見るために見物人が押しかけ、江戸藩邸近くの萬年橋の欄干が折れるという事故まで発生しているようです。

昔から花火に集まる見物人の事故も一種の風物詩なのかもしれませんね。

明治時代以降

明治時代に入ると、ヨーロッパから新たな金属化合物が輸入されるようになり、

ついに日本の花火にも色彩が加わり、日本の花火が大きな変化を迎えます。

花火の製造は打ち上げには何の免許も規制も存在しませんでしたので、趣味で農民が作ったりする事もありましたが、化学薬品の知識も必要になり、1910年には許可制になりました。
こうして大正時代にもなると、名花火師が登場し、花火の技術はどんどん発展していくことになるのですが、昭和に入り世界中で戦争が拡大していく状況下で、花火も停滞していくことになります。
第二次世界大戦敗戦後、一時は連合国軍総司令部 (GHQ)により火薬製造が禁じられるが、各地のアメリカ軍基地で日本の花火業者がアメリカ独立祭に花火を打ち上げたり、花火業者の粘り強い説得により、

花火大会は在庫花火の消費という名目でGHQが許可をし、両国川開きの花火大会(現「隅田川花火大会」)が1948年8月1日に復活し、以降今日の技術発展に繋がっていくことになります。

ちなみにこの日の事を受け、8月1日は花火の日と制定されています。

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全国の花火大会の打ち上げ数と人出1位はどこ?

ここまで、そもそもの花火というものとは何かから始まり、世界と日本の花火の歴史と文化をお伝えしてきました。
ここからはそんな堅苦しい話は抜きにして、全国の花火大会の話をしたいと思います。

全国には500を優に超える数の花火大会が開催されております。

今年(2020年)はコロナウイルス感染拡大の影響で全国で開催される花火大会は極僅かとなりますが、昨年(2019年)の花火大会のデータから、打ち上げ数と人出が1位に輝いた花火大会を紹介したいと思います。

花火大会打ち上げ数ランキング1位「諏訪湖祭湖上花火大会」

「諏訪湖祭湖上花火大会」昨年(2019年)のデータ

場所:長野県諏訪市 / 諏訪市湖畔公園前諏訪湖上
打ち上げ数約4万発
昨年の人出:約50万人
開催日時:毎年8月15日

「諏訪湖祭湖上花火大会」概要

打上数、規模ともに全国屈指の花火大会。湖上ならではの水上スターマインや全長約2kmのナイヤガラなど圧倒的なスケール感を誇る演出が目白押し。湖上に設置された打上台から40,000発余りの花火が夏の夜空を彩る。また、四方を山に囲まれた諏訪湖から打ち上がるため、その音は山に反響し体の芯まで響き、迫力満点。
出典:公式ホームページ

花火大会人出ランキング1位「天神祭奉納花火」

「天神祭奉納花火」昨年(2019年)のデータ

場所:大阪府大阪市北区 / 川崎公園・桜之宮公園
打ち上げ数:約5000発
昨年の人出130万人
開催日時:毎年7月25日

「天神祭奉納花火」概要

日本3大祭として、広く知られる天神祭。祭のフィナーレを飾るのは約5,000発もの花火たち。大川を行きかう100隻もの大船団の光景と天神様にご覧頂くために打ち上げられる花火とのコントラストは必見です!!
出典:公式ホームページ

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日本三大花火大会

上記で打ち上げ数と人出の1位を紹介しましたが、日本には「日本三大花火」と呼ばれる花火大会があります。
“三大”とついているものは大体がその根拠が不明になっているものが多く、

花火大会に関しても例外ではございません。

しかし調べてみると江戸時代に日本三大花火と呼ばれていた花火大会もあるようで、少し興味が湧きましたので現代のものと合わせて紹介します。

江戸時代の日本三大花火大会

まずは江戸時代。
以下の3つの花火大会をまとめて、「日本三大花火」と称されていました。

  • 水戸の花火
  • 市川の花火
  • 吉田の花火

それぞれを詳しく見てみましょう。

水戸の花火

場所:常陸国(茨城県)
伝統を受け継ぐ花火大会:不明
開催日時:不明

市川の花火

場所:甲斐国(山梨県)
伝統を受け継ぐ花火大会神明の花火大会
開催日時:毎年8月7日

吉田の花火

場所:三河国(愛知県)
伝統を受け継ぐ花火大会豊橋祇園祭
開催日時:毎年7月中旬

現代の日本三大花火大会

現代では

、決められたルールの中で競い合ったり、花火の巨大化を競い合ったりしながら、全国の花火大会がその技術を発展させてきました。

その中でも以下の3つの花火大会をまとめて、「日本三大花火大会」と称されています。

  • 全国花火競技大会(大曲の花火)
  • 土浦全国花火競技大会
  • 長岡まつり大花火大会

それぞれ詳しく見てみましょう。

「全国花火競技大会(大曲の花火)」昨年(2019年)のデータ

場所:秋田県大仙市 / 大仙市大曲雄物川河畔
打ち上げ数:約1万8000発
昨年の人出:約75万人
開催日時:毎年8月最終土曜日

「全国花火競技大会(大曲の花火)」概要

1910年(明治43年)に諏訪神社の祭典の余興から始まり、100年以上の歴史を誇ります。
2001年(平成13年)には、内閣総理大臣賞が夜花火の部の最優秀賞として加わり、毎年70万人以上が集まり、日本最高峰の花火競技大会となりました。
出典:公式ホームページ

「土浦全国花火競技大会」昨年(2019年)のデータ

場所:茨城県土浦市 / 桜川畔
打ち上げ数:約2万発
昨年の人出:約75万人
開催日時:毎年11月第1土曜日

「土浦全国花火競技大会」概要

土浦全国花火競技大会は、大正14年から続く歴史と伝統のある大会で、全国 から多数の煙火業者が集う競技大会です。
世界最高水準といわれる我が国の煙火技術の中でも卓越した技量と実績を持つ煙火業者が日本一をかけて腕を競い合います。
出典:公式ホームページ

「長岡まつり大花火大会」昨年(2019年)のデータ

場所:新潟県長岡市 / 長生橋下流 信濃川河川敷
打ち上げ数:未定
昨年の人出:約104万人(2日間合計)
開催日時:毎年8月2日・3日

「長岡まつり大花火大会」概要

長岡空襲の翌年、昭和21年8月1日に「長岡復興祭」を開催、昭和22年には花火大会が復活しました。
長岡花火に込められた想いは、時を重ねてもなお変わることなく、今を生きる私たちの中にしっかりと受け継がれています。
出典:公式ホームページ

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まとめ

そもそも花火ってなんだろうというところ、世界の花火と日本の花火の歴史と文化、そしてコロナウイルス収束後に行きたい花火大会に関する情報を紹介してきました。
コロナ渦の中で、少しでもお家にいながら花火の事を考え、そして楽しめるように執筆いたしました。
少しは花火に関する知識が手に入りましたか?

花火大会に行きたくてウズウズしますよね?

でも、今年は我慢です。
来年以降の全国の花火大会開催を心待ちに楽しみに待ちましょう!
ちなみに一昨年前に私が行った花火大会の情報も公開しておりますので、来年以降の参考にいかがでしょうか?

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