以前おせち料理について書かせていただきました。
おせちはお正月に食べる行事食ですが、おせちの次の行事食と言えば“七草粥”が有名ですよね。
好き嫌いが分かれると思いますが、
少し七草粥について考えてみましょう。
七草粥とは
日本には伝統行事を行う季節の節目があります。
年間に様々な節句が存在しますが、中でも有名な節句が五節句と呼ばれる節句です。
“桃の節句”や“端午の節句”は聞いた事がありますよね?
それぞれ3月3日と5月5日です。
そんな五節句の中に“人日(じんじつ)の節句”と呼ばれる節句があり、
それが1月7日で、その日の朝に食べる行事食が「七草粥」となります。
春の七草と呼ばれる食材や、餅などを入れて作る七草粥は、一年の無病息災を願って食べられており、また、正月食べ過ぎた事により、弱ってしまった胃を休ませる食べ物と言われております。
伝統的な調理法
実は七草粥は地域により様々な差異が見られるのも特徴的で、
ここでは、一般的な七草を塩を入れてお粥にしたものでご紹介しますが、そんな一般的な七草粥にも伝統的な調理法があります。
ちょっとビックリしてしまいますよね。
夜に食べていた方も多いのではないでしょうか?
だからといって朝から忙しくて七草粥を作っている暇がない方も多い時代だと思います。
夜に食べたらダメというわけではないので、朝が忙しい方は夜に食べましょう!
こういうものは、気持ちの問題ですからね。
たまには胃を休ませるという意味では、食べないよりは食べたほうがいいと思いますしね。
春の七草の種類
そんな七草粥ですが、
小学生の時に無駄に覚えさせられた方もいるのではないでしょうか?
改めて見てみましょう。
セリ
水分量の多い土壌に生えています。
香りの成分が人間の体温を上げるので、冷え対策に有効で、β-カロテン・ビタミンB2・C・カルシウム・鉄分等の栄養素を含み、胃や肝機能を整えたり、血液中の老廃物やコレステロールを排出する効果があると言われている野草です。
ナズナ
陰干しして煎じたものは民間薬として利用されていました。
煮詰めたり、黒焼きしたものは、肝臓病・解熱・血便・血尿・下痢・高血圧・止血・生理不順・腹痛・吐血・便秘・利尿・目の充血や痛みに効くと言われている薬草です。
スズナ
昔はカブの事をスズナ(鈴菜)と呼んでいました。
春の七草として扱われる際は、葉っぱが付いた状態のものとして扱われる事が多いです。
大根に似た栄養素を含み、消化を助ける効能があります。
スズシロ
日本では、ほとんどが白い品種の大根なので、別名として「スズシロ(清白)」と呼ばれています。
春の七草として扱われる際は、スズナ同様に葉っぱが付いた状態のものとして扱われる事が多いです。
ゴギョウ
かつては草餅に使用されていました。
細かく裁断し日干しした後、お茶にすると、咳止めや内臓などに良い健康茶が出来ると言われています。
ハコベラ
日本に18種類の「ハコベ(ハコベラ)」が存在しますが、一般的にハコベというとコハコベを指します。
民間療法の域は出ませんが、気管支炎・リウマチ・関節炎に効果があると言われています。
ホトケノザ
ホトケノザという名前の通り、広げた葉が地面に這いつくばった姿が特徴的です。
別名「サンガイグサ」という植物もホトケノザという名前の植物で、こちらは食用ではないので、自分で野草を摘みに行く場合は間違えないように注意が必要です。
高血圧の予防や、胃腸の調子を整えると言われています。
まとめ
いかがでしたか?
また、お正月からの食事で疲れた胃を労う食べ物でもあります。
本当は、1月6日から調理を始め、1月7日の朝に食べるのが習わしとなりますが、忙しい現代人には少し無理かもしれませんね。
どうしても、「その習わしで食べたい!」という場合、炊飯器でタイマーをセットして起きたら出来上がっているという状態にしてもいいかもしれませんね。
また、食材に使われる春の七草は、セリ、ナズナ、スズナ、スズシロ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザです。
昔は、何種類か道端に生えていたのですが、最近はあまり見かけませんね。
なので、判別は難しいかもしれませんが、覚えていて損はないと思います。