木枯らし一号が発生しない!?今年の冬は暖冬?それとも寒冬?

木枯らし一号が発生しない!?今年の冬は暖冬?それとも寒冬?


肌寒さが増してきましたね。
いよいよ冬だなぁと感じる今日この頃ですが、面白い珍事が起こっているみたいです。

東京でまだ木枯らし一号が吹いていないのです。

今日は、少し木枯らし一号の話題をお送りしましょう。

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木枯らし一号

そもそも“木枯らし”とは何なのでしょうか?

木枯らしとは、日本の太平洋側地域で、

晩秋から初冬の間に吹く風速8[m/s]以上の風が、北から西北西間の方向から吹く風の事で、冬型の気圧配置になった事を示す現象の事です。

木枯らしの条件と一号

この現象には、東京と大阪で観測される際に、“木枯らし”と呼ぶ上での条件があります。
まず、東京では以下の条件で“木枯らし”とされています。

  1. 10月半ばから11月末までの期間に限る。
  2. 冬型の気圧配置(西高東低)となり季節風が吹く。
  3. 東京において風向が北から西北西である。
  4. 東京での最大風速が概ね8[m/s]以上。

次に、大阪では以下の条件で“木枯らし”とされています。

  1. 10月23日から12月22日までの期間に限る。
  2. 冬型の気圧配置(西高東低)となる。
  3.  北よりの風が吹き、最大風速が8[m/s]以上。

これらの条件を満たした風を“木枯らし”と呼んでいて、最初にこの条件を満たした風を“木枯らし一号”と呼び、冬がこれから本格的に始まることを天気予報等でお伝えしています。
ちなみに、それぞれ東京と大阪でしか観測されておりませんので、

関東地方や近畿地方に住んでおられる方ぐらいしか気にしていない風かもしれませんね。

木枯らしの仕組み

風は高気圧地帯から低気圧地帯に吹くので、

気圧配置が西高東低となると、ユーラシア大陸から日本に向かって冬の季節風が吹いてきます。

その風が、日本海を渡る時に水分を含みます。
日本は内陸に山が連なっている地形なので、水分を含んだ風が日本海側から山を越える前に雨や雪として水分を失います。
その結果、山を越えた風は太平洋側で乾燥し吹き抜ける事で、“木枯らし”と呼ばれる風になります。

今年は東京でまだ木枯らし一号が吹かない!?

では話を冒頭の珍事に話を戻しましょう。
今年(2018年)は、まだ東京で木枯らし一号が吹いていないのです。
(※大阪では11月22日に木枯らし一号が吹きました。)
上述しましたように、東京で木枯らしが吹く条件は11月末までですので、このままでは木枯らしが吹かない年になると言われています。
過去に木枯らし一号が発生されなかった年は、1959年、1962年、1977年、1979年と記録されていて、

今年もし木枯らしが発生しなければ、39年ぶりという事になります。

木枯らしが発生しない年の冬は暖かいの?それとも寒いの?

「木枯らし一号が吹いた!」と聞いても、「あぁ冬だなぁ」ぐらいにしか思いませんが、「木枯らし一号が発生しない!」と言われると、

その冬は暖冬なのか、寒冬なのか気になるところですよね。

イメージ的には、暖冬になるのではないかと思いますが、意外とそうとは限らず、過去4回あった木枯らしが発生しなかった年の冬は、暖冬1回、寒冬1回、平年並み2回という結果なので、あまり関係ないのかもしれませんね。
そもそも東京と大阪で地理的な要因はあれど、

期間の違いもありますし、風速が何故8[m/s]なのかも気になるところですし、単なる風物詩ぐらいに捉えるといいのかもしれませんね。

まとめ

今年(2018年)は東京で木枯らし一号が発生しない可能性があるという事。
そもそも木枯らしとは何なのか。
過去4回の木枯らしが発生しなかった年も、木枯らしが発生しなかったからといって、暖冬になったり、寒冬になったりという訳ではないという事。
お分かり頂けましたでしょうか?
ただ、上述しましたように、

西高東低の気圧配置により、太平洋側はどうしても乾燥する傾向にあります。

木枯らしが発生しないからと言って、寒さ対策をどうしようかと考えるのもいいですが、まずは乾燥対策もしっかりとして下さい。

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