「怒り」は自分の思っている事のズレから生じる感情

「怒り」は自分の思っている事のズレから生じる感情


私達は日常生活を送る上で感情というものに支配されています。
この感情がある事で、物事を分かりやすくする一方で、

逆に複雑にもします。

そんな感情と呼ばれるものには、多くの種類があります。
中でも、喜んでいる様子や、楽しい様子、愛おしいといった感情に困る事はありませんが、怒っている様子や、悲しんでいる様子を目の当たりにしたり、自分が感じたりすると困ってしまう事もあります。
そんな時は、一度その感情の“特性”とその“機能”を知る必要があります。
怒り、不安、不機嫌、悲しみ、悔しさ、寂しさといった扱い方を間違えると厄介な感情を計6回に分けてお伝えします。
今回は「怒り」について考えてみたいと思います。

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本来の「怒り」が持つ役割

怒りとは、何か上手くいかないっていないことで沸き起こる感情の事を指します。
人に対してや、出来事に対して、本来自分がこうあるべきだと思っている事にズレが生じた場合に「怒り」という感情が顔を出します。
今までに怒りを覚えた状況を思い返してみてください。
自分が想定していたように物事が動かなかった時や、想定していない出来事が起こった時に怒りを覚えていませんか?
そのズレが怒りそのものなのです。
怒りと聞くと、対象となる人や出来事が悪いと思ってしまいがちですが、実はそうではなく、

自分の思っている通りにならなかった事に対して困っている時に湧き出る感情なのです。

本来の「怒り」という感情は、ただズレがあるという事を教えてくれているだけに過ぎません。
例えば、電車の中で電話をしている人に対して、怒って注意している人がいますよね。
これはマナーとして電車の中で電話をしてはいけないと思っている人と、それを気にしない人との間で生じた、“こうあるべきだ”という事に対してのズレなのです。
このズレを解消せずに、怒りをぶつける事はさらなる怒りを生むことになります。
怒りにズレがある以上、相手に働きかけるか、状況を変えるか、自分の捉え方を変えるという事で怒りをコントロールしなければいけません。

「怒り」が強すぎる場合の対処方

怒りがただのズレだという事を分かっていても、なかなか怒りを抑える事って難しいです。
怒りの扱い方は後述しますが、あまりにも強すぎる場合、対処が必要になります。

「許せない」という思いに縛られて、頭に血が上っていきます。

しかし、それもこれも、本来は自分がこうだと思っている事に対してズレがあっただけに過ぎません。
まずは、頭に上り過ぎた血を一回全身に分散させましょう。
体を動かしたり、気分転換をする事が大事です。

「怒り」をぶつける事の無意味さを知る

人は怒りを覚えるとぶつけたくて仕方がなくなります。
武器を持つと使いたくなってしまうのと一緒です。
しかし、

怒りをぶつけてしまうとどうなるでしょうか?

怒りをぶつけられた相手は、攻撃されたと感じます。
攻撃されると、反撃・逃避等、自己防衛の反応をとりますよね。
怒りはお互いにズレがある事を教えてくれているだけに過ぎません。
これを改善させるには、上述しましたように、相手に働きかけるか、状況を変えるか、自分の捉え方を変えるしかありません。
しかし、相手に怒りをぶつけてしまうと、攻撃と防衛という構図になり、改善には一切到達しません。

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「怒り」の扱い方

怒りは何かがうまくいっていない、こうあるべきだと思っている事に対するズレです。
この怒りをどう扱う事が正しい怒りの扱い方か紹介します。
怒りは、自分の思っている通りにならなかった事に対して困っている時に湧き出る感情ともお伝えしました。
そう、

「怒っている」ではなく「困っている」と認識する事で怒りに対して大きく変わってきます。

自分が怒りの感情を持った場合も、「イラッ!」と思うのではなく、「困ったぞ」と思う事で全然違う印象になりますよね。
相手が怒りの感情を持って接してきた場合も同じで、「この人怒ってる?」と思うのではなくて、「この人困ってる?」と思うと良いでしょう。
現に、それらは全て怒っているわけではなく、思い通りにならず困っているわけですから。

言ってはいけない言葉

怒りは思っている事のズレですが、このズレって育ってきた環境に作られたものがほとんどです。

大人になると、自分が正しくて相手がズレていると感じるものです。

自分が何気なく言った事で、相手が怒ってしまい、自分の言動の何が悪かったのか分からない時もありますよね。
これは人間として生きている以上ある程度仕方のない部分でもありますが、一つだけ言ってはいけない言葉があります。
それは「あなたは〜ですね!」って言葉です。
特にネガティブな言葉の「あなたは〜ですね!」は絶対に言うべきではありません。
これは、

相手の人格に対しての言葉ですので、大体の場合ズレがあります。

何度も言ったように、ズレは怒りそのものです。

まとめ

腹が立つ事って生きていたら多くあります。
しかし、それらは自分が本来“これはこうだ”と思っている事に対して抱く感情で、それを「怒り」と呼びます。
怒りはぶつけても意味がないという事を知り、上手に怒りを扱っていかなくてはいけません。
「怒った!」「困った!」に置き換えるだけで、怒りは大分和らぎ、思っている事のズレを改善させようと思えるでしょう。

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