天才、或いは変人!?あべのハルカス美術館で開催されている「庵野秀明展」に行ってみた!

天才、或いは変人!?あべのハルカス美術館で開催されている「庵野秀明展」に行ってみた!
©️HIDEAKI ANNO EXHIBITION

様々な理由で公開がえんきとなっていましたが、昨年ついに公開となり興行収入100億円を超える大ヒットとなった【シン・エヴァンゲリオン劇場版】。
総監督を務めた庵野秀明氏の展覧会がついに大阪でも開催となりました。
私は4月25日(月)に行ってきました。
1日いても物足りないぐらいの資料でとても面白かったです!
この記事では、開催の見どころや実際に行ってみた感想をお伝えしたいと思います。

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庵野秀明展の開催概要

イベント名:庵野秀明展
公式ホームページはこちら

東京展

期間:2021年10月1日(金)~12月19日(日)
会場:国立新美術館

大分展

期間:2022年2月14日(月)~4月3日(日)
会場:大分県立美術館 1階 展示室A

大阪展

期間:2022年4月16日(土)~6月19日(日)
会場:あべのハルカス美術館

山口展

期間:2022年7月8日(金)~9月4日(日)
会場:山口県立美術館

新潟展

期間:2022年9月23日(金・祝)~2023年1月9日(月・祝)
会場:新潟県立万代島美術館

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庵野秀明展のみどころ

庵野秀明展は、過去に庵野氏をつくった原点ともなる作品の原画やミニチュアをはじめ、庵野氏がつくったもの、そして庵野氏がこれからつくるものを展示した展覧会です。
アニメーター時代に参加した過去のマニアックな作品から誰もが知る最新作までのイメージスケッチ、画コンテ、原画など様々な資料は感動を覚える見応えがありました。
会場では、庵野氏の原点とリスペクトするものの展示を「過去」、アマチュア時代から現在までの作品群の展示を「現在」、これから制作するものや継承するための展示を「未来」とした時間軸で、以下のテーマのもとその世界観を堪能できるようになっております。

  • 1章「原点、或いは呪縛」
  • 2章「夢中、或いは我儘」
  • 3章「挑戦、或いは逃避」
  • 4章「憧憬、そして再生」
  • 5章「感謝、そして報恩」

少しテーマごとの展示の様子をご紹介いたします!

1章「原点、或いは呪縛」

会場入口を入ると、まずは仮面ライダーのスーツを着た昔の庵野氏が出迎えてくれます。

数々の特撮もののミニチュアが展示されており、一瞬昭和レトロ展のようなものに足を運んだかのような錯覚に陥ります。

すでにリブート作品として世に出したゴジラ、公開予定のウルトラマンや仮面ライダーだけではなく、宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムなども展示されておりました。
まだ呪縛がつきまとっているのなら、“シン・宇宙戦艦ヤマト”なんかもあり得るかもしれませんね。
そして次の章に移る直前に、庵野氏が高校生の頃に描いた油絵がありました。

なんだか新鮮ですね。

2章「夢中、或いは我儘」

次の章に入ると、まさに“夢中”というワードが納得できるほどの映像群。
中には過去に自主制作した作品もありましたが、クオリティが凄すぎます。
好きこそものの上手なれとはよく言ったもので、本当にそうなんだなと感じずにはいられない空間でした。

ちなみに、この2章が作品の展示スペースとしては一番広く、学生の頃の作品から旧エヴァまでの展示があります。
超有名なところで言えば、【風の谷のナウシカ】なんかも原画があり、いかに庵野氏の仕事の幅が広く、全世代の人々が楽しめる人だと感じ取れます。

制作の裏側も感じ取れる展示はついつい見入ってしまいますね。

そしてこの章で多くの人が待ち望んでいるコーナーではないでしょうか。

初号機がこの形状になるまでにも多くの試行錯誤があったようで、最初にあげたイメージスケッチではB級ロボットアニメに終わっていた気がしました。
徐々に国民的アニメの初号機になっていく様は、本当に神がかっていると思いました。
オープニングの画コンテは私も動画作成の際に参考にさせてもらいます!

あと、エヴァといえばこのサブタイトルですよね。

どれだけ多くの人がこのタイポグラフィを模倣しただろうか。
私もどれだけ模倣させてもらっただろうか。
旧エヴァの劇場版の画コンテもありました。

この後、【彼氏彼女の事情】を手がけ、庵野氏はアニメから少し離れるようです。
エヴァが大ヒットしても、両手放しで満足しないところに庵野氏を凄さを垣間見た気がしました。

3章「挑戦、或いは逃避」

この章では旧エヴァを終えた後の新たな挑戦が展示されています。
意外と多くの実写作品を世に出していたんだなと知ることができます。
ちょっと細かすぎてギョッとしたのが、【キューティーハニー】のスーツの素材。

アルミはく、ナイロン、ケプラー…って、完成したのが嘘のように細かいです。
そして【シン・ゴジラ】。

私は庵野秀明氏も好きですが、造形師では竹谷隆之氏がめちゃめちゃ好きで、竹谷ゴジラが展示されているのは嬉しかったです。
この章最大の目玉はやはり新劇場版のヱヴァでしょう。

旧エヴァよりも画のアングルやディティールにこだわりがあるのがわかる展示内容。
また、ここまでやりたいことをとことん追求できるのは、庵野氏が多くの人に認められた証拠でしょう。

4章「憧憬、そして再生」

4章は直近の作品2本のスペース。
【シン・ウルトラマン】と【シン・仮面ライダー】
スペシウム光線へのこだわりも感じ取れます。

仮面ライダーも細かな設定が施されています。

これを見て劇場に足を運ぶとまた違った意味で泣いてしまうかもしれませんね。

追記(2022年5月16日)

【シン・ウルトラマン】を鑑賞してきました!
庵野氏の原点を知ってからの観劇は、また感慨深いものがありました。

5章「感謝、そして報恩」


最後の章は、庵野氏の「僕らがいなくなってもアニメや特撮が残っていて欲しい」という思いで立ち上げたプロジェクトが紹介されています。
庵野氏のやってきたことが、どれだけの熱量を持ってやってきたことなのか。
それを感じ取れ、さらには次世代に向けた強い意志に圧倒されます。

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庵野秀明展に行ってみた感想

ここからは、実際に庵野秀明展に行った際の個人的な感想をお伝えします。
まず、アクセスに関してですが、あべのハルカス美術館へはシャトルエレベーターを使うと一気に美術館のフロアまでいけます。

景色を見ながら上階へ進むので、ワクワクも増していきます。
月曜日の午前中ということもあり人はそれほど多くなかったです。
全体を通して、私個人最も見入ってしまったのが、庵野氏が学生だった頃から自主制作していた映像の数々です。
上述したようにクオリティが高いのはもちろんなのですが、これらを周りの目を気にせず撮れたところが素晴らしいです。
やろうと思っても多くの人がやらないことを平気でやってのける様は、まさに天才、或いは変人としか思えません。
また、アマチュア時代の「じょうぶなタイヤ!」という作品も見入ってしまいました。
細かくて丁寧。
クリエイティブな仕事を目指している方はこれらの作品を是非実物で見ていただきたいと思いました。
そして、この展覧会に来てよかったと思ったのが、来年公開の【シン・仮面ライダー】に関する展示があったことです。

単純に映画を観るだけでは感じ取れない部分であろう試行錯誤があり、来年公開の映画そのものを最大限に楽しめると思います。
中でも蜘蛛男の設定が素晴らしい。

格好良すぎでしょ。
来年の公開が待ち遠しいです。
もちろんその前に【シン・ウルトラマン】ですね。
当然観に行きますよ!
最後はグッズ売り場です。

まとめ


あべのハルカス美術館で開催中の庵野秀明展に行ってきました。
知っている作品だけではなく、知らない作品、それどころか自主制作の映像まで楽しめました。
資料の数が圧倒的に多く、それだけ多岐に渡り活躍されている、また、丁寧に仕事をされている方なんだと改めて感じました。
まだまだ現役でこれからも数多くの作品を世に出されると思います。
それら作品の見方も変わるし、それらも今回と同じように資料を見てみたくなりますね。
また、余談ではございますが、せっかくのハルカスなので、展望台までは行かずともその高さと景色も楽しんできました。

そしてまた同じようにシャトルエレベーターで降りようとすると、到着したエレベーターからロケ中(ごぶごぶかな?)のダウンタウン浜ちゃんに出会いました。
この日はいろいろと貴重な体験ができました。

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