鼻水にくしゃみに目のかゆみ。
春のスギやヒノキの花粉は、天気予報でも飛散状況を詳しくしてくれるのですが、秋はあまり詳しくやってくれないですよね。
秋に飛散する花粉には私も悩まされるのですが、
また、春の花粉症との違いも解説します。
花粉症の原因とメカニズム
まずは秋の花粉を知る前に少しだけ花粉症のメカニズムを見てみましょう。
花粉症とは、
私たちの体はアレルゲンが粘膜に付着した際に、それを体内に取り込むか排除するかを考えます。
排除すると判断した場合、次にアレルゲンが侵入するときにすぐに排除出来るように体内に抗体が作られ、マスト細胞と呼ばれる細胞に結合されます。
その後再びアレルゲンが侵入すると、その細胞からアレルギー誘発物質が放出されます。
この時、鼻水であったり、くしゃみであったりといった反応が出ます。
鼻の症状が起きるメカニズム
鼻に花粉が入ると、以下のような仕組みで症状が出ます。
- 空気中の花粉が鼻の粘膜に付着。
- 花粉が鼻の細胞内のマスト細胞と結合し、ヒスタミンなどの化学物質を放出。
- 放出された化学物質が鼻の神経を刺激し、くしゃみや鼻水が発症、鼻甲介を刺激して炎症を起こすと、鼻づまりが発症します。
目の症状が起きるメカニズム
目に花粉が入ると、以下のような仕組みで症状が出ます。
- 空気中の花粉が目の粘膜に付着。
- 花粉が目の粘膜内のマスト細胞と結合し、ヒスタミンなどの化学物質を放出。
- 放出された化学物質が目の血管を刺激し、充血が発症、知覚神経を刺激し、目のかゆみを発症、そこから涙腺神経が刺激され、涙が出ます。
秋の花粉の種類
簡単ではありますが、
では、秋にアレルゲンとなる花粉にはどんな種類があるのか見ていきましょう。
以下は、秋の花粉症になる代表的なアレルゲンを持つ植物です。
これらの植物は、河原や公園、市街地にも多く生息していますので、秋の花粉症であることを自覚しないまま吸い込んでしまい、
ブタクサ
時期:8月~10月
キク科ブタクサ属の一年草。
日本国内ではスギやヒノキに次ぐ患者数が存在する言われ、秋の花粉症では代表的なアレルゲンです。
ヨモギ
時期:8月中旬~10月
キク科の多年草。
繁殖力が強く、
様々な用途に利用され、「ハーブの女王」という異名があります。
カナムグラ
時期:8月下旬~10月
アサ科カラハナゾウ属の一年草。
伸張が旺盛なつるが辺り一面に広まり、
茎葉と花は薬草になり、苦味健胃や利尿に効果があるとされています。
春の花粉症との違い
以上、花粉症のメカニズムと秋の花粉の主な種類を挙げました。
春の花粉と合わせ、今や“通年病”なんて呼ばれる花粉症ですが、
メカニズム自体は春と秋で違いがないのですが、植物なので花粉の大きさに違いが生じます。
想像していただけると分かると思うのですが、春の花粉症の原因となるスギやヒノキは、いわゆる木という植物ですよね?
すなわち、鼻の粘膜に留まりやすく、下気道への影響は少ないと言われているため、春の花粉症は代表的な症状が鼻や目の諸症状となります。
一方で、秋の花粉症の原因となるブタクサの花粉は花粉のサイズが小さいため、気管に入ってしまいやすく、
花粉症対策
秋の花粉症の対策は、春の花粉症と同じで、以下の5つの対策をしましょう!
- マスクの着用
- うがい
- 洗顔
- 服についた花粉を払う
- 市販の花粉対策内服薬の使用
マスクで吸い込む花粉量を減らし、うがいでのどに流れた花粉を、洗顔で顔についた花粉を落とします。
家に帰ってきた際や洗濯物を取り込む際は衣類の表面についた花粉を払いましょう!
市販の花粉対策内服薬は、抗アレルギー成分のものと抗ヒスタミン成分のものがあります。 症状に合わせて選ぶようにしてください。
抗アレルギー薬は薬の効果が出るまでに2~4週間の期間を要しますので、早いうちから内服することが推奨されています。
また、花粉症は症状や重度も人それぞれなので、
まとめ
花粉症のメカニズム、秋の花粉の種類を紹介しました。
今年(2020年)は新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの人がマスクを着用したり、外出する回数を減らしたりし、しらずしらずに花粉症の対策が出来ているケースも多いと思います。
外出をしたくなる時期で、自覚なく花粉を吸いこむケースも多くなるのでしっかりと対策はしましょう!