日の丸っていうぐらいだから丸は丸なのですか、近づいてみるととんでもない事になっているのです。
実際には出来ませんが、今回は近くで見た太陽で起きている様々な現象と、その中の太陽フレアが地球にもたらす影響をお伝えしたいと思います。
表面で起きている様々な現象
太陽の表面では様々な現象が起きていて、昔学校の理科の時間で名前だけは知っているものもあると思います。
前回の記事で紹介した「黒点」もそうですよね。
他にも「コロナ」や「プロミネンス」や「フレア」と、
一つずつ見ていきましょう。
コロナ
太陽の周りに見える光で、
このコロナの温度は約100万度と言われています。
太陽の中心は1,500万度という超高温なのですが、太陽の表面は6,000度ぐらいに下がります。
太陽の表面が6000度なのに、コロナは100万度あるのです。
実は、この詳細については明確な定義が分かっておらず、多くの物理学者の間で意見が分かれる、
プロミネンス
まるで炎が太陽の表面から噴き出している様に見え、太陽の燃えたぎる姿を想像する上で切っても切り離せない存在ですよね。
温度は1万度ぐらいで、黒点の付近に生じて後述しますフレアに関係しているものもあれば、全く関係なく噴き出しているタイプの二通りあります。
フレア
磁場に蓄えられたエネルギーがプラズマのエネルギーに変換される際に引き起こす現象とされています。
黒点の近くで突然明るさが増すのは、この現象が関係しています。
ちなみに今まで発生した最大級のフレアは、10分程の間に、日本で1年間に発電される電気エネルギーの総量の100万倍のエネルギーに相当する爆発が起きています。
1メガトン級の水爆が10億個も爆発したぐらいの威力です。
地球で核を作ってる作ってない、持ってる持ってない、捨てる捨てない、何をちっちゃい事を言っているのだと思うぐらいのエネルギーですよね。
太陽フレアと地球
フレアの強さは分かりましたよね。
そんな強さのもの地球にも影響があるのではないかと考えてしまいますよね。
フレアからは1000万度を超える高温のガスが作られていて、
これらは、惑星間を津波のように走り、地球にも影響を与え、「太陽嵐」と呼ばれています。
太陽嵐が起こると、8分程度で電磁波が到達し、電波障害が生じます。
さらに数時間後に放射線が到達し、数日後にはコロナからの質量放出が地球に届き、電力系統がおかしくなります。
特に宇宙空間の人工衛星はダイレクトに莫大な被害が起こります。
さらに磁場を感じる生き物、例えば伝書鳩や渡り鳥にも影響が出て、人体にも影響を及ぼすという報告もあります。
上でもお伝えしましたように、フレアは蓄えられたエネルギーが爆発します。
これは、
ただ、地球上にも宇宙にも影響を与えるこの現象ですが、地球に大きな影響を与える程のフレアであればあるほど、何日にも渡って見事なオーロラが観測されますが、人体の影響も懸念すると、素直には喜べないですね…。
太陽フレアによる被爆
宇宙には様々な放射線があります。
地球上にいると、大気や磁場により地球上へはほとんど届かないのですが、
もっと厳密に言えば、体内に存在している物質からも、内部被爆を受けています。
宇宙からの被爆と、体内も含めた地球上に存在するものからの被爆を計算すると、日本で生活をしている場合、1年間で約2.1ミリシーベルトの被爆を受けているという計算になります。
これは胸部X線撮影を10回程行ったぐらいに相当します。
そうやって、日々私達は日常生活を送りながらも、被爆しているのです。
では、太陽フレアによる被爆はどれぐらいのものになるのでしょうか?
最大級クラスのフレアが発生した時に、飛行機に乗っていた場合で大体2.0〜7.0ミリシーベルトの被爆量だと言われています。
これがどれぐらいの量かを目安として、CT検査による被爆量をお伝えしますと、撮影の場所や撮影の手法によっても異なるのですが、最大で30.0ミリシーベルト、概ね10ミリシーベルトに達しないぐらいと言われています。
しかし、
実は、人の致死量を超えるX線やガンマ線による被爆量だと言われています。
いかに宇宙で仕事をされている方が大変か分かりますよね。
まとめ
太陽は地球からは想像も出来ない様な事が起こっている事はお分り頂けましたか?
太陽が無ければ生きていけない私達人間は、地球の大気や磁場が無ければ太陽とともに生きていけないという、不思議な関係でもあります。
他にも太陽に関する記事を執筆しておりますので、そちらもよろしければ見ていただけると幸いです。