消費税が来年(2019年)10月1日から、
菅官房長官も「リーマンショックのような事がない限り実施する」と堅い見方を示しております。
財源の確保の為には仕方のない事のような流れを感じますが、消費者側からしてみると家計への打撃が心配ですよね。
私達消費者にとって消費税の増税がどう働きかけるのか、分かりやすくお伝えします。
社会保障制度を全世代型に
まずはそこを明確にしてもらわないと納得が出来ませんよね。
今回の増税の理由として、現在の社会保障制度を改革し、全世代型の社会保障制度を作る為に必要な財源を消費増税でまかなうとされています。
いったいどのように社会保障が変わるのか、現在と改革後の社会保障を簡単に説明します。
現在の社会保障制度
現在の社会保障消費税の充当先は大きく分けて3つです。
私達が支払っている消費税が主に高齢者の為に使われている事が分かりますよね。
改革後の社会保障制度
増税で得た財源で改革される社会保障は大きく分けて4つ。
細かく説明すると年金・医療・介護でも改革が行われるのですが、大きく変わるものとして、
これにより、今まで高齢者への社会保障だったものが全世代型へと変わっていくのです。
少子高齢化の背景
少子化が進むと消費は増えません。
しかし、高齢者は増える一方なので、財源が足りません。
それを解決させる為に、増税を行い「子育て」の支援を充実させ、少子化も解決したいという方針なのです。
これから先、私達が豊かに暮らす上で少子高齢化を防ぐ事は大きな課題です。
今回の増税は、「多くの人が子供を産みやすくする環境をつくる為にみんなで協力して財源を増やしませんか?」と受け取る事で、私は増税も仕方が無い事だと思えます。
「結婚しないの?」や「子供を作りましょう!」と言えない社会を作ったのは私達です。
私自身増税は嫌です。
しかし、
以前にも少子高齢化に関する記事にて問題点をお伝えしましたので、そちらも合わせて覧下さい。
一時的な個人消費の落ち込みと3つの景気対策
増税される事で、
内閣府のデータでは、消費税が5%から8%に引き上げられた2014年。
増税前の2014年1月から3月の個人消費が、前期比で1.9%の消費の伸びがあった事に対し、増税後の2014年4月から6月の個人消費は、前期比でマイナス4.6%と落ち込みました。
「駆け込み需要」なんて言葉もありましたが、消費税が上がる前に大きな買い物をしようという考えはみんな持っているものです。
そういった例を受け、今回の増税に伴った影響を緩和する3つの景気対策が発表されました。
一体どう言ったものか見てみましょう。
①自動車税・住宅ローン税の減税
消費税が増税されることで、
そういった増税に対する反動への対策として、
昨今の車離れの要因としても、税金により維持が難しくなる事が要因として挙げられる中で、こういった減税はありがたいものです。
住宅ローンでも借入残高に応じて税負担を軽くすることも議論されており、消費税が増税されても高額な買い物がむしろしやすくなるといいですね。
②軽減税率の導入
消費税が増税されても、
これにより、外食や酒は10%となりますが、普段のスーパーでのお買い物はそのまま8%となるので、日常的な家計への打撃はないという事になります。
事業者にとっては少し厄介な問題となるのも、この軽減税率の導入。
例えば店内で飲食スペースがある小売店では、
普段の食料品のお買い物の消費税が上がらない事は嬉しいのですが、面倒な問題でもありますね。
③キャッシュレスによる2%のポイント還元
クレジットカードやスマホ決済等のキャッシュレスによる支払いをする事で、
間違ってはいけないのは、実質支払う金額は、10%の消費税が付与された金額ですが、2%分がポイントとして還元されるという事です。
政府の決済のキャッシュレス化を進めたいという思惑ともマッチした景気対策と言えますね。
キャッシュレス化に関する問題点もお伝えしておりますので、そちらも合わせてご覧下さい。
まとめ
増税に伴う影響への対策もある事から、消費者としてそれまでにやっておいた方がいい事って特にありません。
ちょっとした贅沢品を購入する場合に、現金でしか買い物をしないという方は、増税前にお買い物をしておいた方がいいかもしれませんが、この際キャッシュレスでの支払いにシフトしていく方が賢明かもしれません。
消費税の増税という話題になると、消費者の負担ばかりが話題となりますが、