「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、少しずつ暑さも和らいできました。
ちょうどこの季節綺麗に花が咲くものがあります。
彼岸という名前を冠した彼岸花。
そんな彼岸花の特徴と、私のオススメの隠れた名所をご紹介いたします。
彼岸花の特徴
日本の北は北海道から南は沖縄までとても広範囲に咲く花で、もともと自生していたのではなく、中国から伝来したと言われています。
もともと自生していたわけではないので、人が切り開いた場所、特に田畑や墓地の周りに群生していて、花が咲く時期には鮮やかな赤と緑のコントラストが見る人の心を奪います。
毒があるって本当?
子供の頃から「彼岸花は毒がある」って聞かされて育ちましたが、
経口摂取すると吐き気や下痢を引き起こし、中枢神経の麻痺を引き起こし死に至るケースもあります。
確かに私が子供の頃は、田舎という事もあり、大体の子供達がツツジの蜜を吸っていましたので、同じように口に入れないように注意されたのでしょう。
なんで毒のある花をわざわざそこら中に植えたの?
では何故、
田畑や墓地の周りでよく見かけますが、これには彼岸花の毒と密接な関係があり、
昔は土葬が主流だった墓地も、また狐などの動物に荒らされないように毒のある彼岸花を植えていたのです。
時々不自然に彼岸花が群生している場所を見かける事もありますが、自生する事はないので、そこは誰かが植えた場所であります。
要するに彼岸花が群生する場所は、今はどんなに寂れていても、そこで人が集落を形成し、慎ましくも生きた証なのです。
なんで彼岸花に不吉なイメージがあるの?
毒のある花とえば他にも「水仙」や「鈴蘭」などが沢山あるのに、これらはむしろ可憐なイメージで、
確かに墓地に植えられている事も不吉な印象を植え付けるには十分な理由でしょう。
しかし、それだけで「死人花」や「地獄花」や「幽霊花」のような異名を与えられるのも少し可哀想な印象を持ちます。
さらには、
昔の人はとてもこの花を忌み嫌っていたのでしょう。
実は忌み嫌われる理由に他の角度からの見方もありました。
彼岸花の特徴でもお伝えしたように、枝も葉もない茎が赤い鮮やかな花を咲かすことも不吉に思われ、さらに秋に近づくまで何も生えていないのに、芽が出てから7日程で花を咲かす。
そう、
そんな彼岸花ですが、別名を曼珠沙華と言い、これはサンスクリット語で「天上の花」という意味を持ち、とてもおめでたい花なのです。
ですが、私はこれが一番不吉と思わせる要因となったのではないかと思います。
「天上」、すなわち「死後の世界」と解釈すると、天上のおめでたい花であっても、平々凡々と生きている地上の民からすれば、目に見えない力には逆らえません。
逆らわないようにする、それが少し距離を置くようになり、忌むべきものと捉えるようになったのではないでしょうか。
彼岸花の超名所と、隠れた有名
そんな彼岸花ですが、
彼岸花が群生している光景は目を奪われます。
日本各地にそんな彼岸花の名所と呼ばれる場所がありますが、国内全て回った訳では無いため、私の行ったことのある場所から超名所と隠れた名所をピックアップしてご紹介したいと思います。
巾着田(埼玉県日高市)
誰もが知る彼岸花の超名所ですよね。
彼岸花と呼ぶとイメージが良く無い事から、「曼珠沙華の里」と呼んでいます。
次に挙げる日向薬師付近の彼岸花を管理されている方もそうですし、多くの彼岸花の名所が、この巾着田のように知名度を上げていきたいと仰っていただけに、
ただ有名になりすぎた為に、年々人が多くなってきていて、ゆっくりと楽しめるという感じではありません。
日向薬師付近(神奈川県伊勢原市)
私がご紹介したい隠れた名所はこちらです。
何年か前に、日向薬師周辺の方々と交流があり、よく通わせて頂いていたのですが、
「どうしたら人を集めれるのかな〜?」と仰っていたぐらい、隠れた名所です。
しかもこの場所、春は紫陽花を楽しめるのも魅力的。
巾着田のように「圧巻」ではありませんが、のんびりと里山と彼岸花を楽しむ事が出来るのはこの場所ですね。
まとめ
少し不吉なイメージの彼岸花ですが、名所と言われる場所はもとより、近所でたくさん生えている光景を見ていても思わず見とれてしまいますよね。
彼岸花に見とれながら、