ウグイスは美しい鳴き声で春を告げる!メジロとの違いも解説

ウグイスは美しい鳴き声で春を告げる!メジロとの違いも解説

ウグイスのイラスト
桜が満開になり、華やかな気持ちでいっぱいの今日この頃。
以前、同じ春告鳥でもあり、ウグイスと勘違いしやすい鳥としてメジロを紹介しました。

今回は、満を持して(?)の、ウグイスです。
ホーホケキョ!

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ウグイスの基本情報

大きさ:14~16cm
寿命:2~8年
生息地:東アジア

ウグイスの生態・特徴


ウグイスはスズメと同じくらいの大きさで、背中が緑色を混ぜた褐色に、お腹が白で、雌雄同じ色です。
ウグイスという華やかな名前の聞こえに反して、見た目は地味。
ホトトギスがウグイスの巣に卵を産みこむ例が多い。
もう少し詳しく見てみましょう!

何を食べているの?

食性は雑食で、夏場は主に小型の虫を食べ、冬場は植物の種子や木の実なども食べています。

花の蜜は基本的には食べません。

ウグイスのさえずり

ウグイスと言えばなんといってもそのさえずり。
オスは縄張りを作ると、

「ホーホケキョ!」と1日に1000回も鳴くことがあります。

鳥の鳴き声には複数種類があり、縄張りを守ったりメスを惹きつけたりする「さえずり(song)」と、日常的な鳴き声の「地鳴き(call)」が代表的な鳴き声で、ウグイスのさえずりは「ホーホケキョ!ケキョケキョ!」、地鳴きは「チャッチャッチャ!」。
ウグイスがさえずる理由は、「ホーホケキョ!」が縄張り内を見張っているオスが他の鳥に対しての縄張り宣言と巣に餌を運ぶメスへの縄張り内安全の合図、「ケキョケキョ!」が外敵への威嚇と言われております。
鳴き始める季節が春である為、“春告鳥(ハルツゲドリ)”と呼ばれています。
ウグイスのさえずりが初めて聞かれた日をその年の「ウグイスの初鳴日」と呼び、2020年まで気象庁の生物季節観測に用いられていました。

和名の由来

ウグイスの和名の由来は、その昔鳴き声が「ホーホケキョ!」ではなく「ウーグイス!」と聴かれたことからウグイスになったとする説があります。
ちなみに、漢字表記の「鶯」は日本と中国で指す鳥が異なり、中国ではコウライウグイスを指し、美声で知られている鳥ではありますが、黄色い鳥という見た目は大きく異なります。
コウライウグイスの見た目はこんな感じ。

ウグイスとメジロの違い


冒頭でウグイスとメジロが勘違いしやすいとお伝えしましたが、ここで違いと簡単な見分け方を見ていきましょう!
ウグイスとメジロはどちらも春を告げる鳥として古くから日本人に親しまれてきましたが、さえずりが聞こえてくる時期が重なることで、

古くから混同されてきたウグイスとメジロ。

すでにお伝えしましたように、ウグイスは主に虫や木の実などを食べているので、花の蜜を吸う事は滅多にありません。
しかし一方で、メジロは花の蜜を好み、梅の花に集まってきます。
花札でも梅とセットでウグイスが描かれているぐらい梅とウグイスは春を象徴する存在です。
この印象が多くの人にウグイスとメジロを混同してしまう要因を作りました。
観察のしやすさで、

ウグイスは警戒心がとても強く、藪の中から姿を現すことは非常に稀な一方で、メジロは比較的警戒心が緩いため姿を観察しやすいです。

そう、梅を鑑賞に行き、ウグイスのさえずりが聞こえてきたとき、花札の絵柄のように目の前に姿を現してくれる緑色の鳥は、まずメジロと言えるでしょう。

また「鶯色」という色の名前にもウグイスとメジロの混同の原因があり、“ウグイスの色”を想像した場合、多くの人は綺麗な緑っぽい色を想像してしまいます。
しかしその色はメジロの色で、ウグイスの色はどちらかというと上の画像のような「鶯茶色」に近いと感じます。
ウグイスはなかなか目の前に姿を見せてくれませんので、目の前に“それっぽい鳥”を見かけたら大体メジロだと考えても問題はないのですが、やはりもっと簡単に見分けるには前述したメジロの目の外縁の白い部分でしょう。
ウグイスは意外と地味な見た目なんです。

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ウグイスの糞

ウグイスは糞にも利用価値があったって知っていますか?

ウグイスの糞を乾燥させて粉にしたものが、小皺を取ったり、キメ細やかな肌を作ったり、肌のくすみ取ったりする効果があるとして、日本では古来から美顔洗顔料やにきび治療薬として使われてきました。
その昔、芸者や歌舞伎役者は、亜鉛や鉛を含んだ白粉を使用しており、皮膚病の原因になっていました。
これを徹底的に落とし、

美白や肌色のバランスを整えるためにウグイスの糞が使用されていたようです。

現在でも、東京都内で政府の承認を受けたウグイスの糞を販売している化粧品店が浅草にあるようなので、気になる方はお試しになってみてはいかがでしょうか?
ただ、ウグイスの糞を使った美顔効果は、

完全にはそのメカニズムが解明されていないようなので、その点を注意してください!

植垣米菓「鴬ボール」

みなさま“鶯(うぐいす)ボール”というお菓子を知っていますか?

関西人なら結構知っているという方も多いと思います。
神戸で明治40年(1907年)に創業し、米菓一筋110余年の植垣米菓が販売しているお菓子で、素朴でたまに食べると美味しいんですよね。
このお菓子、形が梅のつぼみに似ていることから、梅と言えばウグイスということで、鶯ボールという名前がつきました。
実際には梅にはメジロですが、

“メジロボール”だったらそれほど売れなかったかもしれませんね。

関西を訪れた際には、スーパーにも売っていますので、気になった方はお菓子売り場を覗いてみてください。

ちなみに新大阪駅にはちょっといい感じの鶯ボールもありますので、お土産にもいいですよ。

まとめ

春を告げる鳥、ウグイスに関してお伝えしました。
ウグイスパンであったり、うぐいす嬢であったり、ウグイスと名を冠したものがとても多いことから、古来より日本人にとってとても馴染み深い鳥です。
「ホーホケキョ!」と聞こえてくるだけで、気持ちが和やかになりますよね。

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