先日ついに長野でも一人発症が確認され拡大を見せ始めています。
厚生労働省によりますと、
先月の末から急激に風疹の患者数が増え始め、今後全国的に拡大が懸念されています。
風疹に対してしっかりと理解した上で、各々が出来る対策を取って頂きたいと思います。
風疹の症状とは?
風疹の症状として大きく三つあります。
初期症状では、
多くの場合、大人の方が小児よりも重症化する傾向にあるという報告もあります。
また、妊娠10週までに妊婦が風疹に感染すると、先天性風疹症候群を引き起こす可能性が極めて高いとされています。
出生してくる赤ちゃんの症状としては心奇形・難聴・白内障が挙げられます。
風疹の感染経路は?
風疹の主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」になります。
飛沫感染は、ウイルスを含んだ患者の咳やくしゃみから空気中に出たウイルスを吸い込む事で感染し、接触感染はウイルスが付着した手で目や口、鼻を触る事で粘膜から感染する事を言います。
この感染経路では、
予防法は?
風疹の予防にはワクチンの接種が有用です。
もし過去に風疹のワクチン接種をしていたか不明である場合は、
この場合、過去に風疹のワクチンを接種していても、再度接種する事に問題はありません。
妊娠を希望される方は特に、抗体の有無をチェックし、予防接種を受けて下さい。
なお、妊娠を希望の方は、予防接種後2ヶ月は避妊が必要になります。
特に注意が必要なのは、家に妊婦のおられる家庭は、医師に相談の上で予防接種を受けるようにしましょう。
30〜50代男性に多い理由
ここからが本題となりますが、では何故最近の流行の中で、
これは過去に風疹の予防接種を受けていたとしても、効果的とされる2回目の予防接種を受けておらず、さらに実際に感染する事の無かった為、抵抗力が十分でない世代がこの30〜50代に多いようです。
さらに女性の場合、妊娠を望んでいる方は予防接種を受けている方が圧倒的に多いという事も、男性に偏った要因の一つでしょう。
全国拡大の恐れは?
飛沫感染と接触感染が感染経路である以上、
さらに、風疹は発疹が出て医療機関に受診しても、風疹だと診断されずにアレルギーの一種だと診断されることもあり、「発疹が出て何日目に、何軒目の病院で風疹と診断された」という事態も想定されます。
風疹は発疹が出てから数日間の感染期間がある為、上記のように診断され「様子を見ましょう」と医師から言われると、この間に、さらに感染が拡大する可能性もあります。
各々が適切に予防する事が必要です。
各機関の努力
風疹について大分理解が深まったでしょうか?
しかし、個人が例え理解しても、感染拡大を止めることが出来ません。
もしあなたが、サラリーマンなら、
少しの発疹ぐらいでは会社を休まず、就業後に病院に寄るという対応を取る人も多いでしょう。
そこでもし風疹と診断された場合、
同僚の奥様が妊婦だったらどうでしょう?
そう考えると、会社側も発疹が出た時点で休ませる努力が必要ですし、さらにその前段階で、より多くの人が予防接種を受けられるように行政の努力も必要となるでしょう。
どこの機関も問題が起きてからの対応では、すでに犠牲が出ているという事を忘れてはいけませんね。
定期的に大流行するけど…
2013年にも大流行した風疹ですが、土台となる状況がその時とほぼ変わっていないと感じました。
当時問題となっていました、対応の遅さも今回また同じように囁かれ始めています。
この風疹のワクチンは、
今一度、リスクとベネフィットを洗い出して、受ける側もリスクにばかり目を向けるのではなく、しっかりとベネフィットを理解した上で前に進んでいって欲しいですね。
数年後風疹の流行が同じように来るのか、過去の感染症とされているのか、今すぐからの課題ですね。
まとめ
- 風疹が関東を中心に猛威を振るっていて今後全国への拡大が懸念されています
- 風疹の症状は大きく三つ「発熱」「リンパ節腫脹」「発疹」
- 風疹の主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」
- 風疹の予防にはワクチンの接種が有用で妊娠を希望される方は特に風疹の予防接種を受けて下さい
- 30〜50代の男性は医師の相談を仰ぎ予防接種を考えよう