前回の記事で、生物がオスとメスに分かれている理由をお伝えしました。
今回は、それを踏まえた上で、さらにオスというものに焦点を当て、その悲しい生き様を紹介しましょう。
雌雄による体の大きさ
まずはじめに、オスとメスでの体の大きさからオスの悲しさをお伝えしましょう。
しかし、昆虫のような無脊椎動物ではメスの方が大きいという方が圧倒的に多い。
前回の記事でもお伝えしましたように、メスが子供を産む上でオスはメスの為に存在しています。
オスは種だけを提供出来れば、体の大きさは必要ないのです。
メスの方が大きい生き物には、こういったオスの悲しさがあります。
モテなければ必要のないオス
無脊椎動物の多くは圧倒的にメスの方が大きいです。
しかし、我々人間を含めた哺乳類ではオスの方が大きいということの方が多いです。
小さくても大きくてもオスはメスに都合のいいように、体の大きさを変えてきたのです。
さらにメスは優秀な子孫を残す為に、オスの質を吟味して選びます。
その為にオスはオス同士で戦い、メスに自分がいかに優れているかを示さないといけないのです。
悲しい事に、
その結果、オスの方がメスよりも寿命が短い傾向にあります。
人間でも、
オスはモテなければいけない上に、モテる為に寿命を削っています。
ハーレムという過酷な環境
哺乳類の中には一夫多妻のハーレムを形成するものがいます。
ライオンやアシカはハーレムを作ることで有名です。
例えば100匹のメスを従えるハーレムを形成するオスを、人間で当てはめると、100人の女性を1人の男性が独占出来るのです。
しかし、こう考えるとどうでしょう?
その一人になる為に、戦いに明け暮れなければいけません。
そしてハーレムを形成できたとしても、そのハーレムを守る為の戦いが続くのです。
いかに過酷な環境で種を残しているかが分かりますよね。
ハーレムの頂点にいる動物は、大体がとても大きな体で、さらに傷まみれの体なのです。
お見合いパーティーのような生ぬるさはそこにはありません。
本当はメスにとって都合のいい一夫多妻制
このハーレムというシステム。
現代の人間社会においても、一夫多妻制を取っている諸外国の地域ってありますよね。
羨ましいという男性の意見もあります。
それに対して、
一見、男性有利のシステムに思えますが、実はそうとも言えないのです。
人間の世界で考えると複雑な要素が絡んできますが、動物の世界のメスは、いかに優秀な子孫を残すかを考えています。
人間ももしかしたら、そういう部分もあるかもしれません。
イケメンやお金持ちに女性が群がる傾向がありますからね。
メスは自分で、優秀な遺伝子を見極めなくても良くなるという、
どこまでいっても、オスはメスを都合よく扱えることはないのです。
忍び耐えるオス達
ハーレムを形成している生き物で、その頂点になれなかったオスは、もう子孫も残せないのかというとそうではありません。
例えば、体の大きな個体がハーレムの頂点になる事は往々にしてあります。
しかし、
メスのフリをして、ハーレムに入り子孫を残すことに成功する小さい体の個体もいるのです。
他にも、鳴き声で縄張りを守って、その鳴き声でメスを惹きつける生き物でも、縄張り争いに負けた個体は、その個体なりの戦略があるのです。
鳴く事を止め、じっと縄張りを守る為に鳴いている個体の側で待ちます。
しばらくすると、その鳴き声に惹きつけられたメスがやってきます。
それをこっそりと横取りするのです。
人間にも、姑息な手段で女性と仲良くなれる男がいますよね?
要するに、
まとめ
オスがいかに悲しい生き物かが分かりますよね。
しかし、
別の動物から見ても、ハーレムの頂点にいる動物のオスはカッコよく見えます。
同種族の動物なら、より一層輝いて見えるのでしょうね。
人間でも、命をかけて何かをやっている男性はカッコイイですよね。
そこに男の美学があるのでしょう。
結婚しない男女が増えていく原因は色々あると思いますが、争うことが無くなった社会に生きる男に、何の魅力も見出せない女性も少なくはないのかも知れませんね。
他にもオスとメスに関する記事を執筆しておりますので、そちらもよろしければ見ていただけると幸いです。