地震の最大震度は震度7で、10日に地震による死者数が41人と発表されました。
今回の地震で特に問題となったのが、震度7を観測した北海道厚真町の土砂災害と札幌市清田区の液状化現象で、連日凄惨な光景をニュースで目の当たりにした方も多いはずです。
これらは、
では一体どういった問題が、これらの災害を巻き起こしたのかを解説し、日本が抱える地盤の問題をお伝えしたいと思います。
北海道厚真町の土砂災害
周囲の山肌は、一目で土砂崩れが起きたと分かるほど、多くの場所で山肌がむき出しになりました。
そして崩れた土砂は家屋を飲み込み大きな被害を出しました。
ニュースの映像を見ていて気になった方も多いかもしれませんが、土砂の中に大きな岩がほとんどありませんでした。
この山が火山灰の堆積で出来た山という事がお分かります。
そこに一週間前に降った雨が、
札幌市清田区の液状化現象
札幌市清田区は地震発生後、
これにより、家屋は傾き、地面が陥没し、道路は泥で覆われました。
ニュースの映像でも、足を取られて動けなくなる人もいるほどの被害状況でした。
清田区はかつて湿地帯でした。
盛り土を行い、住宅地にしたのですが、
過去にも液状化現象は起きていただけに、行政の対応の遅れが残念で仕方ありません。
共通する点
地震が発生した事で引き起こされた北海道厚真町と札幌市清田区の二つの問題の共通点は、
ですが、この液状化現象は、今回の地震だけの話ではありません。
数年前の東日本大震災の際にも東京湾岸部の埋め立て地等でもこの現象は起きています。
液状化現象とは?
私たちは普段家にいますよね。
その家は地面に建てられていますよね。
この地面が柔らかいと、地震等の振動が加わった時、砂の粒子がバラバラになり、そこに水があると水に浮いたような状態になります。
その後、
この現象を液状化現象と言います。
地盤の柔らかいところって?
液状化現象がどういったものかは分かりましたよね。
柔らかい地盤がなりやすいという事も分かりましたよね。
今回の北海道の地震による液状化から「火山灰が堆積した地盤」も挙げられます。
「埋め立て地」もよく地盤が弱いと言われるだけに、知っている方もいますよね。
これだけでしょうか?
私たちが昔から住みやすい場所としていたのが、山の麓の平坦な土地です。
そういった場所は、
さらに人口が増え、小さな川や、池沼、田んぼなんかも埋め立てて、そこに住んできました。
北海道の地震で液状化した火山灰の地盤と一緒で、基本的に土が緩く堆積した地盤は液状化を起こす可能性があります。
ですので、私たちが住みやすいと思っている場所はほとんどの場所が柔らかい地盤なのです。
液状化現象の対策
私たちが住む場所はほとんど柔らかい地盤ですが、対策をすれば防ぐ事も可能です。
ですが、それらは個人が今すぐに出来る対策ではありません。
新しく埋め立てられる場所には、最新の液状化対策が施されていて、液状化しにくくなっているのは確かです。
しかし、
もしお金が有り余っていて、施工業者にお願いして地盤を強化したり、地下水を無くしたりという大規模な工事をされるのでしたら、話は変わってきますが、大抵の方はそういう訳にはいかないですよね?
これから家を新しく建てる方は、
今住んでいる場所がどういった地盤か知る事でも、いざという時の役に立つかもしれないので、各自治体が公開している液状化のハザードマップを確認してみて下さい。
まとめ
今回の北海道地震により、
早く復興される事を願うばかりです。
そして、今回お伝えした液状化現象においても、各行政が“震度7の地震が起こった場合”の地域ごとの液状化被害を細かく調査してもらいたいです。
きっとこの規模でしたら日本の多くの場所で液状化が起こると思いますので、そこから「今からどう対処するか」をしっかり考えていただきたいものですね。