一度見るとその幻想的な光景に虜になりますよね。
その鵜飼い、鵜は鵜なのですが、川で見られる鵜飼いなのに、カワウではなくウミウを使用しているってご存知でした?
今回はウミウのご紹介をしましょう。
ウミウの基本情報
大きさ:体長84cm・体重2〜3kg
寿命:野生で4〜5年・飼育下で15〜20年
生息地:日本・ロシア南東部・中国東部・韓国・北朝鮮
ウミウの生態・特徴
ウミウと言えば冒頭でもお伝えしました通り、鵜飼いに使われる鳥です。
体は緑色の光沢のある黒い羽毛に覆われた大型で、首も尾も長いです。
もう少し詳しく見てみましょう。
どこで見られる?
自然下の日本で見られる場所は、
繁殖地付近では年間を通して生息していますが、それ以外では越冬の為に飛来しています。
群れで長距離を飛行する時は、列を作って飛行します。
あとは、鵜飼い鑑賞に行けば見られる…、と言ってしまえば元も子もありませんね。
何を食べているの?
主に魚を食べています。
海でウミウを見ると、体を沈めて泳いでいる為、首から上しか見えませんが、潜って鋭いクチバシで魚を捕獲し食べる事を考えると、プカプカ浮いている場合じゃないのかもしれませんね。
最大で、
繁殖
繁殖期には小さなコロニーを形成し、海岸沿いの断崖の隙間に巣を作り、5〜7月に1回に4〜5個の卵を産みます。
オスとメスがつがいで交代して卵を温め、卵を温めていない方が餌を取りに行きます。
その間にヒナに餌を取りに行くのも、オスとメスが交代で行います。
カワウとウミウの違い
一発でカワウとウミウを見分ける方法があるのですが、画像で説明しますと、こんな感じですね。
これを見つけることが出来れば一発で違いが分かりますが、遠くからだと分かりにくいですね。
ちなみに、鵜飼いに何故カワウではなく、ウミウが使われるかというと、
中国では鵜飼いにウミウではなく、カワウを使うのですが、中国ではカワウの方が大きいという、理由としては一緒ですね。
鵜飼い
鵜飼いは、そもそもは漁の方法の一種でしたが、現在では観光客向けのショーという感じになっていますよね。
かがり火の光に鮎は驚き、動きが活発になり、また、そのかがり火の光が鮎の鱗に反射し、鵜が鮎を発見しやすくするという効果もあります。
時々このかがり火の前で翼を広げ、自身を乾かしている鵜はちょっと可愛かったりします。
この少し変な漁ですが、不思議に感じる事がありませんか?
鵜に鮎を獲ってきてもらうのですが、
実は鵜の首には紐が巻かれていて、ある程度の大きさの鮎は喉を通らなくなっています。
その鮎を、鵜匠が吐き出させるという漁法が鵜飼いという漁法なのです。
ちょっと可哀想な気もしますが、意外と鵜も黙って鮎を吐き出しているだけではなく、あまりにも鮎をちゃんと食べられない日が続くと、「やる気をなくして鮎を獲って来ない」という抵抗を見せるのです。
ですので、鵜も時々は休みを貰っています。
ちなみに全国の鵜飼いで使われているウミウの多くは、
鵜を捕獲する鳥屋(とや)と呼ばれる場所が他にあまりないのか、それともここで捕獲される鵜が優秀なのかは分かりませんが、茨城に鵜飼いの印象が全く無いだけにビックリですよね。
全国のおすすめの鵜飼い3選
全国に幾つかある鵜飼い地の中でおすすめの3つの場所を紹介します。
長良川(岐阜県)
説明のいらないくらい鵜飼いで有名ですよね。
規模も日本一では無いでしょうか?
日本で唯一の皇室御用達の鵜飼いですからね。
開催時期の休日ともなると予約でいっぱいになりますので、早めの予約で行きましょう。
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大堰川(京都府)
市川海老蔵さんと今は亡き小林麻央さんが結婚前にお忍びで来ていたとお話し頂き、何故か印象に残っている鵜飼いです。
嵐山観光に合わせて行ってみては如何でしょうか?
「星のや京都」に宿泊し、鵜飼いに行くという最上のプランもあります。
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馬洗川(広島県)
ここはとても珍しい白い鵜がいる事で有名です。
中国の四川省からやってきた白い鵜が、1艘に1羽ずついます。
近くの巴橋もライトが綺麗で、一味違う趣を感じる事の出来、さらに鵜匠が扱う手綱が全国で一番長く、ダイナミックな鵜飼いを楽しめます。
公式ホームページはこちら
まとめ
ウミウは鵜飼いで有名な鳥です。
プカプカと優雅に水上に浮いている鳥に比べると、恐そうな印象を持ってしまう鳥ですが、人間との関係性はとても深い可愛い鳥です。
鵜飼いの鵜が鮎を獲って帰ってきた時は、とても嬉しい気持ちになります。
私自身、初めて鵜飼いを見るまでは、「なんとも地味なショーだな」と想像していたのですが、
夏に浴衣を着て行くとまた風情がありますので、行った事のない方は是非夏に一度行ってみては如何でしょうか?