先日Twitterで話題になっていた横断歩道のルール。
ドライバー側が安全運転を心掛けていても、歩行者側がルールを知らなければドライバー側が交通違反になってしまうケースがあるということ。
信号のない横断歩道での出来事で、歩行者側が止まってくれたドライバーに対して道を譲らないように周知していきたいという内容なのですが、これ本当に色々な意見もありやや複雑な内容なんですよね。
一度話題となったルールを振り返り、普段車を運転している人はもちろん、運転免許を持っていない人にもご理解いただけるように横断歩道でのルールを今一度確認しましょう！
Twitterで話題になったドライバーから歩行者へのお願い
まずは話題になったツイートを振り返ってみましょう。
自動車教習所の現役教官である上林(@kambarumba)さんは、ツイッターで以下のようなツイートをしました。
信号の無い横断歩道の歩行者の皆さん…お願いがあります…
貴方のために止まった車に…道を譲らないで下さい…
譲った後に貴方が横断したら…運転者は”歩行者横断妨害”の違反になるのです…
たとえ貴方が譲る意思を見せても違反になるんです…
渡るなら今渡って…
あと対向車止まれや…— 上林 (@kambarumba) March 4, 2022
とても共感のできるツイートですよね。
上林さんがこの内容のツイートをするにあたった経緯は、教習生の運転中の出来事だったようで、「信号のない横断歩道で車を止めて歩行者に道を譲ったら、歩行者から逆に道を譲られ、通行したら違反切符を切られた」という話を聞かされたことで、ドライバーの安全運転はもとより、歩行者にも正しいルールを周知して欲しかったようです。
道路交通法第38条
上記内容のツイートを見て、「どういうこと？」と感じる方もいると思います。
何気ない街角の横断歩道あるあるですから。
でも実は、道路交通法第38条には以下のように規定されているのです。
※一部抜粋し、簡単にまとめてありますので、詳しくは警察庁Webサイトをご覧ください。
横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き、横断歩道の直前で停止することができるような速度で進行しなければならず、横断しようとする歩行者がいるときは、横断歩道の直前で一時停止し、その通行を妨げないようにしなければならない。
引用：横断歩道は歩行者優先です｜警察庁Webサイト
仮に違反した場合、違反点数2点のほか、反則金9,000円(普通車の場合)、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性があります。
ようするに、歩行者が良かれと思ってドライバーに道を譲る行為が、ドライバーの違反行為につながってしまう可能性があるということです。
歩行者へのお願いツイートに対する反応
このツイートが大きな反響を呼び、それに対する反応も様々です。
ドライバーに道を譲っていたという方、免許を持っていない歩行者や自転車の方の中にはそもそもルールを知らない人もいるという方、実際に取り締られたという方。
中には、警察のその対応に対する批判もあります。
また、最後の「対向車止まれや」の部分に対しても、共感を呼んでおり、本当に重要な部分です。
この件に関しての私の経験と意見
最後に私の経験と意見を少し書きたいと思います。
私自身この件のように違反切符を取られたことはありません。
しかし、歩行者として信号のない横断歩道に差し掛かった時、なかなか車止まってくれないんですよね。
確かにドライバーの信号以外で流れを止めたくない真理も分かります。
そもそも法定速度プラス10kmぐらいで走るのが当たり前のように考えている人が多い中、法定速度で走っていると煽られることも多々あります。
そんな状況で歩道に差し掛かった時に歩行者が横断したそうにしていても、止まる方が危険なケースもあります。
また、ドライバーのほとんどがこのルールを知っていて守っていないことがよく分かるケースに遭遇したこともあります。
私が横断歩道に差し掛かり、車が止まってくれるのを待っていると、1台のパトカーが遠くに見えました。
その瞬間全てのドライバーがビタっと車を止め私は横断することが出来ました。
ようするに多くのドライバーは横断歩道があることも、そこに歩行者がいることも分かっていて見ていないフリをして走っているのです。
そして最近特に思うことは、子どもが産まれてベビーカーを押す機会が増えた中で、信号のない横断歩道を渡る際、先にドライバーに通過してもらわないと怖くて渡れないんですよね。
片側止まってくれたとしても、対向車が近づいてくるとその車が止まってくれるか分からないので、止まってくれたドライバーには申し訳ないのですが、渡れません。
この問題は全ての人がルールを周知するまで解決しないのかなと思いました。
まとめ
横断歩道でのルールに関してお伝えしました。
横断歩道で頑なに渡ろうとした歩行者がいた場合でも、車を進めることで、歩行者の進行を妨害したことになりアウトになります。
全ての人に周知してほしいルールですが、これはこれでマナーの悪い歩行者が次は出てきそうで、あまり深く考えすぎると、そもそも車という存在に矛盾があるという問題にまで発展するような本当に難しい問題だと感じました。
