先日こんな話題が日本を駆け巡りました。
まだ検討の段階ではありますが、森喜朗(東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長)も「東京五輪に向けて政府にサマータイムを導入して欲しい」と発言しました。
概要は分かります。
「夏の日照時間の長さを上手に利用し、標準時を進める事でメリットを出す事を目的とした制度ですよね?」
「でも、それって時間を変えなくても、個人や企業が生活のリズムを変えればいいのでは?」
と単純に思ってしまう部分でもあります。
今回サマータイムを導入する事でもたらされるメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
そもそもサマータイムって?
そんな、サマータイムですが、少し詳しく説明したいと思います。
私たちが住んでいる日本でも、夏に近づくにつれてよくこんな会話がなされると思います。
「もう7時やけど明るいな〜」
北半球にある日本では6月下旬の夏至が一番日照時間が長くなります。
同じ北半球にあるアメリカやカナダ、その他沢山の国が同じ条件で日照時間が長くなります。
例えばその状況下で1時間時計を進めたらどうでしょう?
1日24時間である事は変わらないので、今までと同じ時間に朝目覚めてから今までと同じ時間仕事をしても、まだまだ外は明るくはないですか?
今の時間の感覚で例えを言いますと、
時計は、1時間進められているので、時間そのものは今まで通りの朝8時は朝8時、夕方5時は夕方5時となっております。
分かりやすく日々の会話で置き換えるとこうなります。
どうですか?違和感がありますよね?
時間上は今までと同じ生活リズムですが、その時間そのものを進める事で、仕事終わりの余暇を楽しみましょうという制度です。
平たく言ってしまえば、「夏は日照時間が長いから強制的に早寝早起きさせよう」というシステムです。
サマータイムを導入するメリットは?
これを導入する事で、どういったメリットがあるのでしょうか?
まず一つ目が、1時間時間を進めたからと言って睡眠時間が1時間減るわけではありませんよね?
なので、日没から就寝まで間が短くなる事で、照明を点ける時間の節約が出来ます。
二つ目が、皆様早起きして朝早くから活動していると1日が長く感じる事がありませんか?
その感覚と同じで、
こういったメリットが出てくるわけです。
サマータイムを導入するデメリットは?
ではデメリットはないのでしょうか?
かいつまんで紹介致しますと、まず現代においてコンピューターが色々なシステムに導入されています。
アナログに「では皆様明日から時計のネジを回して時間進めて下さい!」では済まされず、サマータイム仕様にシステムを構築するのにコストがかかります。
これから先、どんな事があってもサマータイムを導入し続けるというのであれば、問題なくシステム構築にコストをかけてもいいとは思いますが、理由をつけて数年でやめるのであれば、無駄な税金を使っただけという事になりかねません。
そして、人間はどんな事でも慣れる生き物ですが、急な環境変化にやられる生き物でもあります。
健康被害で言いますと、現在の日本は紫外線を目の敵にする習慣があります。
その状況下で、日光を浴びる時間を増やす考えは矛盾以外の何ものでもありません。
さらに、日本人にとってこのサマータイムがもたらす最大のデメリットは、残業時間の増加でしょう。
勤勉な日本人が、「よし余暇を楽しむぞー!」と言っている姿が想像できません。
「暗くなったから帰ろう」という感じで仕事をしている人は、残業時間がサマータイムにより進んだ時間分増える事になるでしょう。
EU諸国での「脱サマータイム」
上でもご説明しましたように、
さらには、経済的なメリットはなしというデータまであるようです。
そんな声もある中、わざわざ日本でサマータイムを導入する必要も感じませんよね。
まとめ
以上サマータイムとはどういうものか簡単にご紹介致しました。
「サマータイムを導入する事により、朝7時スタートのマラソンが朝5時にスタート出来る!」
炎天下の中の過酷さの検討だという事も分かります。
しかし、
その方が、仕事終わりのサラリーマンにも優しいですよね。
日本の気候的にスポーツをするのに適した時期だから、あるわけでしょ?
10月に「体育の日」が!
なので、私はサマータイムには両手放しで賛成は出来ません。
サマータイムそのもののメリットも分かりますが、今回のような状況でサマータイムを検討するようなら、デメリットの方が大きいのではないかなと思いました。
少し毒を吐かせて頂くなら、「公務員が余暇を楽しみたいだけの制度を導入してる!」と感じました。