【スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム】で一度閉じたマルチバース。
そして再度開かれるマルチバース。
いよいよ本格的にマルチバースの世界に足を踏み入れることになる、MCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）第28作目の今作。
ずっとマーベルの世界を追い続けてきた方は問題なく鑑賞できますが、そうではない方にとってはハードルの高い作品になっていると感じました。
【ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス】の感想をお伝えしたいと思います。
ネタバレ感想をご覧になりたい方はそちらを展開させてご覧下さい。
【ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス】の基本情報
監督：サム・ライミ
公開日：2022年5月4日
上映時間：126分
あらすじ
元天才外科医にして、上から目線の最強の魔術師ドクター・ストレンジ。
時間と空間を変幻自在に操る彼の魔術の中でも、最も危険とされる禁断の呪文によって“マルチバース”と呼ばれる謎に満ちた狂気の扉が開かれた──。
何もかもが変わりつつある世界を元に戻すため、ストレンジはかつてアベンジャーズを脅かすほど強大な力を見せたスカーレット・ウィッチことワンダに助けを求める。
しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類、そして全宇宙に迫っていた。
さらに驚くべきことに、その宇宙最大の脅威はドクター・ストレンジと全く同じ姿をしていて…。
出典：公式ホームページ
感想
GOOD
良かった点はワンダをスカーレット・ウィッチとしてしっかりと見ることができたところと、MCUのマルチバースの概念が多少なりとも理解できたところでしょうか。
位置づけとしては、【ドクター・ストレンジ】の続編となっていますが、実際は【ワンダビジョン】のラストで完全にスカーレット・ウィッチとなったワンダの続編という印象が強かったです。
そして、マルチバースと一言で言っても、その概念は多くの作品で異なります。
また、今作に出演した俳優たちの熱演は見事なものでした。
映像で見るとMCUの描くマルチバースはこんな感じかとイメージができますが、撮影現場はマルチバースにあるわけではないのでね。
こんなに違和感なくそれぞれのキャラクターをイキイキと表現できた彼らが凄すぎます。
BAD
悪かった点でまず挙げられるのが、やはりファンにしか楽しめない要素が強めなところでしょう。
そもそも今作を最大限楽しむには、まずは2016年に公開された【ドクター・ストレンジ】を鑑賞し、登場人物が何者なのかを把握しなければなりません。
そして、【スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム】を鑑賞し、一度マルチバースというものを認識し、そして何よりも今作で大きな存在感を放つワンダことスカーレット・ウィッチを知るためにDisney+で配信中の【ワンダヴィジョン】を視聴しなくてはなりません。
さらに言えば、これらの作品をより楽しむためにさらに他に作品を見なくてはならないという、楽しむための準備が大変すぎるという難点があります。
THINK
鑑賞を終えて思ったことは、世界観が少し崩れたのではないかというところ。
今作の監督を務めたサム・ライミはトビー・マグワイア版のスパイダーマンの監督でもありますが、完全にそっちの方向というわけではなく、本来のサム・ライミらしさが盛り込まれ、MCUでもちょっと違った世界観になっている気がしました。
この監督を起用したということは、この監督の色を出してもらうためだと思いますので、それに関して飲み込めますが、他の監督が丁寧に築いた世界観がこの先で路頭に迷うのは避けてほしいなと感じました。
若干コアなファンしか楽しめないコンテンツになりかけているところで、ファンからも支持されなくなっては意味がありませんからね。
まとめ
【ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス】を観てきました。
MCU28作目であり、ついにマルチバースの世界が幕開けたかなという展開。
今作でよく分かりましたが、マルチバースという概念は都合よく使うと絶対に面白くない作品になってしまう。
これからどう展開させていくのかに期待したいと思います。
ワンダに関してですが、時期は不明ですが【Agatha:House of Harkness】という作品がDisney+で配信が予定されています。
なぜここにきてアガサがと思いますが、ワンダのその後と関連があればいいですね。
また、今作の公開を記念して【ワンダビジョン】のパンフレットも販売されています。
Disney+を契約してなくて、ワンダビジョンは観てないけど、この作品は観たいという方はこちらを先に買って一通り把握してから劇場に足を運んでもいいのかもしれません。
ちなみに私はドクター・ストレンジの特別版のパンフレットと同時購入しました。
