映像のインパクトが絶大なアニメーション映画が公開されました。
CMでも米津玄師による主題歌「海の幽霊」とともに惹きつけは抜群。
【海獣の子供】を観てきましたので、感想を書いていきたいと思います。
※このレビューはネタバレをご覧になりたい方も、そうではない方も両方がご覧頂ける様に、「ネタバレ感想」は、「感想」の下にあります「▼ネタバレを含んだ感想をご覧になりたい方はこちらをクリック」にあります。
ネタバレ感想をご覧になりたい方はそちらを展開させてご覧下さい。
Advertisement
【海獣の子供】の基本情報
原題:海獣の子供
原作:五十嵐大介
監督:渡辺歩
音楽:久石譲
公開日:2019年6月7日
上映時間:111分
あらすじ
光を放ちながら、地球の隅々から集う海の生物たち。
巨大なザトウクジラは“ソング”を奏でながら海底へと消えていく。
<本番>に向けて、海のすべてが移動を始めた―――。
出典:公式ホームページ
Advertisement
感想
GOOD
まずやはり、圧倒的な映像表現が観ているこちらをゾクゾクさせてくれます。
映像による感動もあり、恐怖を感じる部分もあり、劇場がアトラクションのような感覚に陥ってしまうぐらいの作りは、率直に一度観ていただきたいなと思える内容でした。
生き物好きとしても、
アニメらしくならない生き物の表現にはこれだけで楽しめました。
BAD
ただ、
率直に言いたいことが分かりにくいという欠点。
これはもちろん良い部分でもありますが、観ている側にこの映画のテーマでもある人間と生命についてを考えさせ、各々に意見を持てるようにるような内容になっていますので、答えが用意されていないんですよね。
特にこちらへの問いかけもないんですけどね。
要するに、お気楽に美しい海のアニメーション映像と久石譲の音楽を楽しみにいこうと思っている人に衝撃を与える内容になっていると感じました。
THINK
鑑賞の前に一度公式ホームページにある著名人によるコメントを見て欲しいです。
みんなネタバレは避けていますが、鑑賞後「なるほど!」と思えるコメントも多数あります。
ネタバレ感想
物語の主人公は中学生の琉花。
夏休みの初日に部活で問題を起こしてしまい、居場所を失う。
そんな中、父が働いている水族館に足を運ぶことで、ジュゴンに育てられたという不思議な少年“海”と“空”に出会う。
世界中で様々な不思議な現象が起きはじめ、その中心にいる海と空と琉花。
海と空を利用しようとする者、守ろうとする者、その前に現れる圧倒的な自然の力。
それらを、琉花を通じて観ている側が体験していくのですが、
物語の核となる、クジラの“ソング”から生命が誕生する祭りの“本番”に関してとてつもなく分かりにくい。
何故かというと、琉花が途中から鑑賞している我々を置いて祭りの中心に一番近いところにいってしまうから。
「さっきまでの少年少女のひと夏の思い出はどこにいった!?」っていう状態。
そこで本当ならばデデという老婆がしっかりと解説してくれればいいんですが、
「海は子宮で、星は精子」みたいな事をドヤ顔で言うので、観ている方はポカーンとしてしまう。
今まで多くの科学者が分かりやすく生命の起源を解き明かしてきたものを、精神世界も織り込んでより難解に表現している様は、科学者に対して「お前らが思っているほど自然は容易くないんだよ!」と言っているような気がしました。
そうなってくると、この圧倒的な映像表現を単純に受け入れて「なんだか神秘的な映画だったね!」ぐらいの感想がちょうどいいのかもしれませんね。
Advertisement
まとめ
【海獣の子供】を観てきました。
生命の誕生をテーマにする作品って結構あると思うのですが、
分かりやすい作品ってほとんどないんじゃないかとふと思いました。
ちょっと難解でやっかいな作品なので、少年少女のひと夏の海での思い出を気楽に観に行こうと思っていたり、アニメだし子供を連れて行こうと考えている方は、少し覚悟して観に行くことをおすすめします。
難しいですが、観ることはおすすめできます!
Advertisement